障がい者雇用の促進で評価されたOSPハートフルの取り組み

障がい者雇用の促進で評価されるOSPハートフル株式会社

OSPハートフル株式会社は、2025年3月10日、大阪府庁にて開催された表彰式で、吉村洋文大阪府知事から「ハートフル企業チャレンジ応援賞」を授与されました。この賞は、障がい者雇用の促進に対して先進的または独特な取り組みを行っている企業に与えられます。OSPハートフルは、令和4年度の「ハートフル企業教育貢献賞」に続く受賞であり、2回目の栄冠を手にしました。

OSPハートフルの受賞のポイント

OSPハートフル株式会社が評価されたのは、以下の5つの取り組みが特に際立っていたからです。

1. 作業スキルの可視化
各業務には標準作業数とマイスター作業数が設定され、従業員の能力開発が進められています。適性や習熟度に応じたジョブローテーションを実施することで、経験値も高まります。

2. 職域の拡大
障がい者が軽作業に限らず、多様な技能職で働けるよう職域の拡大を図り、身体への負荷を軽減する職場環境を整備しています。

3. 勤怠管理システム
勤怠入力において、体調やメンタル状態を記録できるソフトを独自に開発し、個別面談との連携を強化。職場定着支援チームとメンター制度を導入し、相談体制を充実させています。

4. 待遇改善
職域の拡大や業務習熟の成果を待遇改善に結びつけ、マネージャーが企業間での情報交換を行い、障がい者雇用の促進に力を入れています。

5. 手話勉強会の実施
障がいの特性にかかわらず、週2回手話勉強会が行われており、全従業員に向けた障がい特性に関する勉強会を通じて相互理解を深め、職場定着に付随した取り組みを行っています。

会社の基本情報

OSPハートフルは、大阪市平野区加美北に本社を置く特例子会社で、代表は那須元樹さんです。昨年の設立以来28名の社員のうち、25名が障がいを持つ社員です。障がい者の業務には、印刷物の版の加工や倉庫管理が含まれています。企業理念として、共生を基にした企業文化を目指し、異なる特性や考えを持つ社員同士が互いに尊重し合いながら成長していくことを掲げています。

OSPハートフルの取り組みは、障がい者雇用の新たなモデルケースとして、多くの企業にとってのヒントとなるでしょう。今後もさまざまな障がい者支援活動を通じて、地域社会への貢献を続けてほしいと思います。