企画展「赤松宗旦と利根川図志」開催中
千葉県立関宿城博物館では、2024年9月28日(土)から11月24日(日)まで、幕末の医師である赤松宗旦が著した『利根川図志』に焦点を当てた企画展「赤松宗旦と利根川図志」を実施しています。この展示は、利根川に関連する自然、地理、歴史、伝承などが挿絵付きで示された本書の重要性を再評価し、多くの人々にその魅力を伝えることを目的としています。
『利根川図志』の概要
『利根川図志』は、利根川に関するさまざまな情報を、作者が実際に現地を訪れた経験と過去の文献に基づいて網羅的にまとめ上げた資料です。この作品は単なる地誌にとどまらず、紀行文や百科事典としても評価されており、当時の暮らしや文化を知るための貴重な資料です。展覧会では、作品の内容や赤松宗旦の生涯、そして作品が刊行されるまでの道のりを、宗旦に関する貴重な資料を基に紹介します。
展示内容
展覧会は、以下のいくつかのセクションに分かれています。
1.
赤松宗旦のプロフィール
赤松宗旦についての詳細な紹介が行われ、彼がどのような背景から生まれ、どのように医師として活動したのかを学ぶことができます。
2.
『利根川図志』刊行への道のり
当時の社会的背景と共に、赤松がどのような経緯を経てこの地誌を執筆したのかを探ります。彼の日記などを用いてその詳細が語られます。
3.
『利根川図志』の内容
関宿周辺に記された歴史や祭り、伝承なども紹介され、地域文化への理解が深まります。
4.
『利根川図志』その後の影響
赤松が後編執筆への意欲を持ち続けた理由や、後に柳田国男が関わるきっかけとなった経緯も詳しく紹介されます。
展示会では、特に訪れてほしいものの一つに、河童の手の模型があります。実際に触れることができ、何か良いことが起こるかもしれない楽しみも用意されています。
関連イベント
また、この企画展に関連したさまざまなイベントも用意されています。
学芸員による解説が行われるミュージアムトークは、10月19日、26日、11月16日で実施され、いずれも参加は無料です。
「『利根川図志』ゆかりの地を訪ねる」という日帰りツアーもあり、成田山新勝寺など、宗旦が記した地を学芸員の解説で訪れるイベントも企画されております。
千葉県立中央博物館の秋山笑子氏を講師に迎え、「『利根川図志』と柳田国男」についての講演も行われます。
開催情報
このように多様なプログラムを通じて、参観者は幕末の医師である赤松宗旦の業績について深く学ぶことができる貴重な機会です。
- - 開催日: 2024年9月28日(土)~11月24日(日)
- - 場所: 千葉県立関宿城博物館
- - 入館料: 一般300円(団体240円)、高校生・大学生150円(団体120円)。小中学生は無料。
ぜひ、この歴史的展示を通じて、赤松宗旦の業績を再発見してみてはいかがでしょうか。