住友ゴムと東北大学が新たな共同研究所を設立
2025年4月1日、住友ゴム工業株式会社と国立大学法人東北大学は、革新的な研究活動を推進するために「住友ゴム×東北大学 次世代シンクロサイエンス共創研究所」を設置します。この研究所は、東北大学の国際放射光イノベーション・スマート研究センター内に位置し、最先端の放射光技術を活用した新素材の開発や環境技術の向上を目指します。
共同研究の目的と内容
住友ゴムの持つ放射光技術と東北大学の高い研究能力を融合させることで、より効率的な材料解析と新素材開発を行い、持続可能な社会の実現へ向けた産業革新を推進することが主な目的です。また、AIを活用したデータ解析によって、さらなる技術革新が期待されています。
活動内容
- - 材料解析: 最先端の放射光技術を駆使し、従来の技術を超えた新しい材料解析を行います。
- - 新素材の開発: 環境の負荷を低減する新素材を開発し、持続可能な社会の実現に寄与します。
- - 環境技術の推進: 環境技術を進化させることで、持続可能な製品創出に貢献します。
- - AIを活用した解析: 膨大なデータをAIで解析し、新たな研究成果を生み出します。
企業理念との連携
住友ゴムの企業理念「Our Philosophy」の一環として、同社は「未来をひらくイノベーションで最高の安心とヨロコビをつくる」というパーパスを掲げています。この理念を具現化するために、具体的な取り組みとして中期計画を策定し、次世代の放射光施設「NanoTerasu」を活用した材料開発を進めています。
これまでにも東北大学と連携した様々な共同研究において、優れた研究成果が生まれており、新たに設立される共創研究所はその活動をさらに広げ、加速させること間違いありません。
共創研究所の運営体制
この研究所の運営は、次のようなチームによって行われます。
- - 運営総括責任者: 増井友美 特任准教授(東北大学 国際放射光イノベーション・スマート研究センター)
- - 共同運営総括責任者: 金子房恵 特任准教授、間下亮 特任准教授(両者ともに住友ゴム工業株式会社研究開発本部)
- - 運営支援責任者: 蟹江澄志 教授(東北大学)
- - 参画教員: 髙橋幸生 教授、矢代航 教授(いずれも東北大学)
未来を見据えた取り組み
2023年3月には、タイヤ事業におけるサーキュラーエコノミー構想「TOWANOWA」を発表し、バリューチェーン上のさまざまなプロセスを統合し、持続可能な新たな価値の創出を目指しています。この共同研究によって得られるデータを活用し、より高機能で高品質な新材料の開発を加速させます。
住友ゴムは、ESG経営を進めることで、2050年のカーボンニュートラルに向けた取り組みを強化し、持続可能な社会の実現に貢献していきます。