新機能「ACPS」
2025-07-08 09:47:33

株式会社ソディック、ワイヤ放電加工の効率を向上させる新機能「ACPS」を発表

株式会社ソディック、新機能「ACPS」の登場



株式会社ソディックが、ワイヤ放電加工機の新たな自動機能「ACPS(Automatic Conductive Piece Shifter)」を発表しました。この機能は、放電電源からワイヤ電極線に電力を供給する通電コマの位置を、自動的に調整することを可能にします。従来、約50時間ごとにオペレーターが手作業で行っていたこの作業を自動化することで、加工現場における作業負担を軽減し、機械の稼働率や生産性の向上に寄与することが期待されています。

自動送りの重要性



通電コマは、加工中に消耗する部品であり、その位置調整は従来のアナログ方式では手間と時間を要しました。しかし、「ACPS」の導入により、自動運転が可能となるため、長時間にわたる連続運転が実現します。この革新は、使用者にとって効率的な働き方をもたらすだけでなく、エラーやトラブルのリスクを最小限に抑える効果があるといえるでしょう。

メンテナンスの容易性



「ACPS」を搭載することで、大型加工物の設置も容易になります。従来は、通電コマの位置更新が必要なため、大型プレートの配置には慎重を要しましたが、自動送り機能によってこの制約が排除されます。加工機において必要なメンテナンススペースを考慮せずに加工物を配置できることで、生産効率が大幅に向上します。

さらに、自動運転機能は通電コマのメンテナンス不全によるトラブルを回避します。過去には、オペレーターによる位置更新の遅れが原因でワイヤ断線や加工精度の低下が発生していましたが、「ACPS」では自動的に位置更新が行われ、安定した加工が可能です。

特徴と利点



「ACPS」では、以下の特長があります。
1. 格納式ピンユニットの採用: 加工タンク内にある格納式ピンユニットが通電コマを必要なタイミングで押し当てて、位置更新を実施します。このピンユニットは、使用しないときには格納されるため、他の作業と干渉しないというメリットがあります。

2. カスタマイズ可能な設定: 使用するワイヤ径や加工条件に応じて、自動送りのタイミングや送りの距離を自由に設定できるため、加工条件に最も適した形で通電コマを活用できます。これにより、効率的な運用が実現します。

3. 簡単操作の専用画面: 「ACPS」に搭載された管理画面では、通電コマの現在位置や残りの使用可能箇所、移動までの加工時間などが一目で確認できます。これにより、手動による位置移動も容易に行えるため、操作が簡素化されています。

結論



ワイヤ放電加工機の現場において、「ACPS」は魅力的な選択肢といえるでしょう。自動化された通電コマの送り機能は、省力化や稼働率向上に直結し、加工業務に新たな風をもたらすことが期待されています。今後の業界における導入が進むことで、より効率的で高精度な加工が実現される日も近いかもしれません。


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会社情報

会社名
株式会社ソディック
住所
神奈川県横浜市都筑区仲町台3-12-1
電話番号
045-942-3111

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