フリースケールが新たに発表した8ビット・マイクロコントローラの魅力と特長

2011年9月12日、フリースケール・セミコンダクタ・ジャパンが二つの新しい8ビット・マイクロコントローラファミリ、「S08P」と「S08RN」を発表しました。これらの製品は産業用途や車載アプリケーションに特化した設計が施されており、特に耐久性と信頼性に優れています。

製品の概要

新たに導入された「S08P」シリーズは、特に家電、無停電電源装置、空調設備、スマートメータなど幅広い産業アプリケーションでの使用を想定して作られています。また、「S08RN」シリーズは、車載電子機器に特化した機能を持ち、温度環境に対する高い耐性を示しています。これらのマイクロコントローラは、設計の簡素化とコスト削減を可能にするエントリーレベルの製品です。

S08Pファミリの特長

S08Pファミリは、3つのデバイスクラス（PT、PA、PL）で構成され、全てが欧州の家電安全規格であるIEC-60730に準拠しています。このシリーズは、高速過渡現象や静電放電などの性能が優れており、特にノイズが多発する環境でも安定して動作します。これにより、電気機器は厳しい条件下でも安心して使用可能です。

S08RNファミリの特長

一方、S08RNファミリは車載用途に特化しており、AEC-Q100という認定規格に準拠しています。特に耐熱性に優れ、最大125°Cの周囲温度で使用できるため、自動車向けの厳しい環境条件下でも安定した動作を実現しています。タッチ制御やモーター管理など、幅広い車載電子機器のアプリケーションに対応しています。

機能とコストのバランス

フリースケールの新しいマイクロコントローラは、機能とコストをバランスよく考慮して設計されています。特にI/Oピンにはフィルタが組み込まれており、ノイズの影響を最小限に抑えながら動作させることが可能です。また、内部クロック生成器もノイズに影響されず、安定した動作を保証します。

これらの製品間は互換性があるため、ハードウェアプラットフォームを変更することなく、異なるモデル間での移行が簡単です。高性能な製品からコスト重視の製品に容易に切替えができ、設計の柔軟性をもたらします。