LUPEXローバのための宇宙用FPGA実装設計
2024年7月29日、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)とインド宇宙研究機関(ISRO)が進める「月極域探査機(LUPEX)」プロジェクトにおいて、三菱重工業が手掛けるLUPEXローバの開発に関し、株式会社ソリトンシステムズが宇宙用FPGA(Field Programmable Gate Array)の実装設計を支援することが発表されました。この提携は月の水資源を探査する重要なミッションの一部として位置付けられています。
LUPEXローバは、月面の水資源が将来の持続的な宇宙探査活動に利用できるかを見極めるため、水の量や質に関するデータを収集することを目的としています。月の南極での水資源探査は、選定した観測地点までローバを安全かつ正確に移動させることが求められ、このためには高度な航法誘導制御技術が不可欠です。三菱重工業が開発するローバシステムは、正確な航法誘導制御を実現するため、画像航法による自己位置推定を使用する計画です。
画像航法アルゴリズムの重要性
このプロジェクトにおいてソリトンシステムズが果たす役割は、画像航法アルゴリズムを宇宙用FPGAに実装することです。具体的には、自社の高位合成ツール「eXCite」を用いて、画像航法アルゴリズムをCコードから回路情報へ変換し、FPGAへ実装設計を行います。この設計により、LUPEXローバは自律的に移動しながら高精度なデータを取得できるようになります。
LUPEXプロジェクトの意義
LUPEXプロジェクトは、月表面の水資源探査を通じて、将来的に月での持続可能な生活基盤の構築を目指しています。水資源は、長期的な宇宙探査活動において非常に重要な要素であり、その確認は人類の宇宙進出に向けた大きな一歩となるでしょう。このプロジェクトの成功は、他の惑星探査や月での人類活動の拡大にも寄与します。
ソリトンシステムズの技術
株式会社ソリトンシステムズは、設立以来、IT・エレクトロニクス業界で数々の「日本で初めて」を実現してきました。最近では、ITセキュリティやサイバー対策、また高精細映像伝送システム、遠隔運転技術など、多岐にわたる先進的な技術に取り組んでいます。
LUPEXプロジェクトに関するソリトンの取り組みは、商業宇宙開発にも大きな影響を与える可能性があり、今後の展開が待ち望まれます。
さらなる情報やお問い合わせについては、ソリトンシステムズの公式ウェブサイトを通じてご確認ください。