2024年第3四半期における中古マンション価格の動向
2024年の第3四半期(7月~9月)、東京23区の中古マンション市場は大きな変動を見せています。株式会社マーキュリーが発表したデータによると、平均価格は1億516万円となり、前期比で6.9%増加しました。
中古マンション市場の全体概要
2024年4~6月の前期と比較すると、中古マンションの価格はマイナス0.5%からプラス6.9%の幅で変動しています。特に、東京23区と大阪市では、新築時の価格から平均騰落率が50%を超えるなど、顕著な上昇が見られました。具体的には、東京23区では築16~20年の中古マンションがプラス89.7%、築11~15年の物件もプラス88.7%と、高騰しています。
一方で、京都市や川崎市では若干の価格下落が観察され、地域ごとの明暗が分かれました。
地域別価格動向の詳細
東京23区の市場
東京23区内では、千代田区や港区、新宿区など8つの区で平均価格が1億円を超え、特に千代田区と港区は平均価格が2億円を超えています。港区は新築分譲時からプラス144.8%という驚異的な騰落率を記録しました。このような価格上昇は、タワーマンションの流通が寄与していると考えられています。東京都心の高額物件は徐々に増加し、5億円を超えるマンションも出回るようになっています。
横浜市と思われる価格推移
横浜市では、神奈川区と西区の平均価格が9,000万円を超え、特に神奈川区の新築分譲時の平均騰落率は80.0%にも達しました。みなとみらい地区の発展が価格上昇の要因の一つとされています。
川崎市の具体的な状況
川崎市では、中原区の平均価格が8,028万円で、最も高く、騰落率も50.2%に達しました。幸区の築年数16~20年の物件も高騰しており、需要が営業エリアを超えていることが示されています。
大阪市とその周辺
大阪市内では、北区が1億216万円と最も高い平均価格を記録しました。新築分譲時の騰落率は97.2%で、福島区や浪速区でも60%を超えており、市全体の価格上昇のトレンドに寄与しています。
京都市と名古屋市の傾向
京都市では、東山区が平均価格1億2,588万円で最も高い結果。名古屋市は中区が5,575万円となり、全体としての価格上昇は東京や大阪に比べると緩やかです。
まとめ
2024年後半の中古マンション市場は、東京23区に加え、大阪市や横浜市の価格上昇が目立っています。特にタワーマンションの需要が高く、その影響が全国的に拡がる可能性があります。この状況は買い手、投資家にとっても注視すべきポイントです。価格トレンドの変化を踏まえ、今後の市場がどう動くか、これからの数ヶ月が重要な時期となるでしょう。
引き続き市場の動向をウォッチし、適切な価格設定や投資判断を行うことが求められます。