LGIMのレポート
2020-04-28 20:20:22
LGIMが発表した2019年アクティブ・オーナーシップレポートの内容とは
世界最大級の資産運用会社、リーガル・アンド・ジェネラル・インベストメント・マネジメント(LGIM)が2019年のアクティブ・オーナーシップに関する年次レポートを発表しました。このレポートでは、同社が企業と市場における変化を推進するため、議決権を通じて行った具体的な取り組みが明らかにされました。特に、気候変動や報酬、ダイバーシティ、ガバナンスに関する問題に積極的に取り組んでいることが強調されています。
LGIMは、2019年に世界中の企業の取締役の選任に際して、4,000名以上に対して反対票を投じるなど、その影響力を駆使したスチュワードシップ活動を強化しました。インベストメント・スチュワードシップ担当ディレクターのサシャ・サダン氏は、サステナビリティと優れたガバナンスがより良い未来を作り上げるための基盤であると述べており、企業とそのステークホルダーとの責任を追求し続ける意志を示しています。
特に気候変動への対応は、LGIMが最も注力しているテーマの一つです。報告によると、同社は他の大手資産運用会社の中で最も多くの株主提案に賛同し、エネルギー企業のBPにおいても気候関連の株主提案の共同提案者となりました。この提案が可決されたことによって、BPは業界をリードする排出目標を設定することとなりました。
また、LGIMは気候影響を評価するプログラムを実施し、企業の取り組みの評価や改善点の指摘を行っています。特に、日本郵政やスバルなどの企業がこの評価で取り組みの改善が必要とされ、それに対する議決権の行使が展開されています。
さらに、報酬制度の改善や生活賃金の導入もLGIMの重要な目標であり、世界中で報酬パッケージの35%に対して反対票を投じました。これは、社員やその家族が生活しやすい環境を作るための努力を反映しています。
取締役会や経営者のガバナンスもLGIMの関心の一つであり、776名の取締役選任に反対票を投じたほか、経営者株式保有の長期化を求める新たな原則も打ち出しています。これにより、経営者の短期的な判断を抑制することを意識しています。
ダイバーシティの重要性も強調されており、特にジェンダーにおいての不平等が問題視されています。LGIMはダイバーシティが企業の成功に不可欠であるとし、改善が見られる企業に対して支持を表明する取り組みを行ってきました。
2019年のレポートを通じて、LGIMはサステナビリティや社会の課題解決に向けた方針を一層強化しており、ESG(環境・社会・ガバナンス)投資の枠組みの確立と、責任ある投資活動を推進しています。これにより、より持続可能で透明性の高い市場経済の実現を目指しています。
投資価値の変動は保証されていないため、LGIMはあくまでこれらの努力を通じて、顧客と社会の利益を追求する姿勢を示しています。今後も企業との連携を強化し、社会全体の持続可能性の向上に寄与する姿勢を一貫して貫いていくことでしょう。
会社情報
- 会社名
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リーガル・アンド・ジェネラル・インベストメント・マネジメント
- 住所
- 住所 One Coleman Street, London EC2R 5AA
- 電話番号
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03-5532-1920