歯周病リスクの可視化を実現する「VisPerio」
2025年6月、大阪・関西万博で展示される「VisPerio」は、革新的な歯周病検査システム。株式会社ビズジーンが開発したこの製品は、スワブを使って口腔内のサンプルを採取し、デバイスにセットするだけで迅速かつ正確に歯周病リスクを約4段階で判定します。
このシステムは、特に驚くべきことに、わずか10分でリスクを可視化することが可能です。近年、歯周病が全身に及ぼす影響が指摘されている中、早期発見が鍵となりますが、普段の診療では受診率が低いという現実があります。実際、全国の歯周病検診の受診率は約5%に過ぎません。
歯周病検査の重要性
歯周病は、成人の約8割が罹患している日本の国民病とされています。しかし、その早期段階では多くの患者が自覚症状を感じないため、普段の健康管理が難しいのが現状です。さらに歯周病の原因となる菌が血管内に侵入すると、心疾患や糖尿病など、より深刻な病気を引き起こす危険性も指摘されています。このため、簡便に検査できる技術の開発は急務とされてきました。
「VisPerio」の技術
「VisPerio」は、今回の万博で初めて世に出る新しい検査システムです。歯周病菌が分泌する特定の酵素を検出することで、従来の検査に匹敵する精度を保ちながら、大幅な利便性を実現しました。これにより、日常的に歯周病のリスクをチェックし、健康管理に役立てることができるのです。
大阪・関西万博での展示
「VisPerio」は、大阪・関西万博における「大阪ヘルスケアパビリオン」の「リボーンチャレンジ」ゾーンで展示されます。このパビリオンは、大阪の中小企業やスタートアップによる革新的な技術や製品を紹介する場として注目されています。展示期間は、2025年の6月10日から16日までで、多くの来場者により多くの注目が集まるでしょう。
企業のビジョン
株式会社ビズジーンは、大阪大学の産業科学研究所の成果をもとに設立されたスタートアップ企業で、健康や医療の分野でも技術革新を追求しています。代表取締役の開發邦宏氏は、歯周病が全身の健康に及ぼす影響の大きさを強調し、国民皆歯科検診制度の導入を見据え、多くの人が手軽にリスクを確認し、健康管理に役立ててほしいと願っています。
まとめ
「VisPerio」は、歯周病のリスクを可視化する画期的な検査システムであり、万博を通じてその価値を広く認知させることが期待されます。医療の未来を切り拓くこの技術は、多くの人々が日々の健康を維持する大きな手助けとなるでしょう。