60年の時を超えて復活した高藏蒸留所
茨城県水戸市に位置する明利酒類株式会社が誇る高藏蒸留所は、火災で焼失した後の60年という長い年月を経て、2022年に再びその扉を開きました。この歴史的な再スタートは、多くのウイスキーファンや地元の人々にとって、待望のニュースでした。高藏蒸留所の再興と共に築かれた新しいオリジナルウイスキー製品は、その個性と品質で一躍注目を集めています。
今年の10月1日、2年目のオフィシャルボトル『高藏 REBORN AGED 2 YEAR FIRST FILL BOURBON BARREL』が限定4,100本で発売されます。このウイスキーは、初期のバーボン樽を利用した熟成が施されており、アルコール度数は50%。バーボン樽ならではの、濃厚でスムースな味わいが楽しめる一品です。
優れた香りと味わいの背景にあるストーリー
水戸の気候の影響を受けた今回のボトルには、4つのバーボン樽から抽出されたバニラ香が絶妙に織り交ぜられています。これにより、このウイスキーは、熟成プロセスにおいて多様な印象を与え、味わいに深みをもたらしています。また、2025年に発売予定のシングルモルト『高藏 The First』につながる重要な存在です。
さらに、同時に発売される『高藏 REBORN AGED 2 YEAR FIRST FILL BOURBON BARREL NATURAL CASK STRENGTH』は、価格4,500円(税抜)。アルコール度数は62%と高く、選ばれた一樽から生まれた濃厚な味わいが特徴の限定商品です。この商品は水での加水をせず、ブレンダー陣が自ら選りすぐった一樽をそのままリリース。原酒の濃さと、一つ一つの個性が象徴されています。
直売所とオンラインショップでの入手方法
これらのウイスキーは、明利酒類の直売所「別春館」および公式オンラインショップで販売されます。特に数量が限られているため、購入を希望する方は早めのアクセスが推奨されます。公式オンラインショップは、10月1日17時より販売開始。その人気から、早期完売が予想されますので、チェックはお早めに。
日本酒とウイスキーの融合による独自性
高藏蒸留所のユニークな点は、ウイスキー製造における水の質です。水戸はその名の通り「水の都」として知られ、那珂川と千波湖に囲まれた地域性を持っています。この豊かな水源から汲み上げられる水は、ウイスキー造りにおいて重要な役割を果たしています。また、厳しい寒暖差がある気候も、ウイスキーの熟成に寄与する重要な要素となっています。
明利酒類が持つ600種類以上の商品製造における豊かな知見や技術も、ウイスキーの魅力を引き立たせる要素です。特に、特徴的なプラムワイン樽で熟成されたウイスキーは、他では味わえないフルーティな風味を醸し出し、他のウイスキーとの明確な違いを示しています。
高藏蒸留所の復活は、単なる製造の再開だけではなく、新しい時代の日本ウイスキーを考えるきっかけともなっています。これからの展開が楽しみな高藏蒸留所、ぜひその味を体験してみてはどうでしょうか。