エランドの赤ちゃんがいよいよサバンナへ
和歌山県の白浜町にあるアドベンチャーワールドでは、2025年4月30日に特別な出来事がありました。8年ぶりに新たなエランドの赤ちゃんが誕生したのです。この愛らしい赤ちゃんが6月13日(金曜日)からサバンナエリアにデビューすることが決まりました。これまで母親と狭いエリアで過ごしてきたこの赤ちゃんが、エアミキリンやシマウマと共に広いサバンナエリアで新たな生活を始めることに、訪れるお客さんたちの期待が高まっています。
エランドの赤ちゃんデビュー詳細
- - 日時:2025年6月13日(金)
- - 時間:10:30〜15:30
- - 場所:サファリワールド サバンナエリア(草食動物ゾーンアフリカ区)
デビュー初日には、特に多くのお客様の来園が予想されます。天候や神秘的な動物たちの体調により、イベントが変更または中止になることもあるため、来園時には最新情報を確認することをおすすめします。
エランド赤ちゃんの成長と誕生の背景
この赤ちゃんエランドの出生日は4月30日。一頭のオスで、母親は2017年6月16日にアドベンチャーワールドで誕生した7歳の雌、父親は2015年8月27日に九州自然動物公園で誕生し、2020年にアドベンチャーワールドに搬入された9歳の雄です。
アドベンチャーワールドでは、2018年に強いオスが亡くなったため、新たな命を継ぐ計画が進められました。その結果、2020年に新たなオスが来園し、交配が成功して今回の赤ちゃんの誕生につながったのです。
現在、エランドの頭数は合計4頭で、内訳はオス2頭、メス2頭となっています。アドベンチャーワールドのエランドたちは、上映期間中、目立たない場所から少しずつ成長の様子を覗かせていました。
エランドの魅力
エランドはウシ科に属する動物で、学名を
Taurotragus oryxと言います。一般的に「コモンエランド」とも呼ばれ、アフリカ大陸の中部から南部に生息しています。体長は2~3.5メートル、体重は300〜1,000kgと非常に大きな体をしています。その大きな体に加え、エランドは長い首と細長い顔立ちが特徴です。特にオス、メス両方に存在する太いねじれた角が魅力の一つです。高くジャンプする力も持ち、最大で2メートルの跳躍が可能です。
エランドは草食性で、アドベンチャーワールドでは乾草を主食としています。寿命は野生では15〜20年とされていますが、個体数は一部地域で減少傾向にあります。国際自然保護連合(IUCN)によると、エランドは「低リスク」(Least Concern)に分類されていますが、環境問題や密猟、農地の拡大などの影響を受けている現状が存在します。これからのエランドを守るためにも、私たちができることを考えることが重要です。
アドベンチャーワールドのSDGsへの取り組み
アドベンチャーワールドでは「いのちを見つめ、問い続ける。いのちの美しさに気づく場所。」という理念のもと、SDGs(持続可能な開発目標)を掲げています。すべての生命が共に豊かに生きる姿を体現するため、自然や資源が循環する世界を目指して、さまざまな施策に取り組んでいます。
SDGsとは、社会が直面する問題の解決を目指し、2030年までに明るい未来を作るための17の目標と169のターゲットからなる国際的な枠組みです。アドベンチャーワールドもこの目標に賛同し、未来の地球のために行動を続けています。
このように、エランドの赤ちゃんが育まれ、サバンナという広い舞台で新生活を始めることは、動物たちの尊い生命を感じる大きなチャンスです。エランドの成長を応援しながら、訪れる人々が自然の大切さを再認識する素晴らしい機会となるでしょう。