ASEAN製造業の未来
2025-11-13 09:24:41

ASEANで挑む製造業の未来:モノづくり未来会議 in バンコクの開催

ASEANで挑む製造業の未来:モノづくり未来会議 in バンコクの開催



2025年11月5日、水曜日、タイのバンコクにてキャディ株式会社が主催する「モノづくり未来会議」が開催されました。このイベントには、在東南アジアの日系企業から約120名のエグゼクティブが参加し、製造業におけるデジタル変革や競争力の向上について活発な議論が交わされました。

開会挨拶の重要性


この日、開会の挨拶には在タイ日本国大使館の経済公使である梶原徹氏と、Mazda South East Asiaの上級副社長猿渡健一郎氏が登壇しました。梶原氏は、タイ製造業が迎えている「かつてない変革期」について言及し、サプライチェーンの再構築とAIを含むデジタル技術の進展が求められていると強調しました。特に、「日本とタイが共に価値を作る時代」への変化が重要であるとして、企業間の連携や共創の必要性を指摘しました。

猿渡氏もまた、日本人以外の現地の人々からの率直な意見を聞くことの重要性を説き、その取り組みが新たな視点を提供し、日系企業のあり方を見直すきっかけになると強調しました。

講演者たちの知見


続いて行われた講演では、SIAM DENSO MANUFACTURINGの社長Theerawat Limpibunterng氏が、タイの特性に合わせた「FITS工場」構想を紹介しました。この構想は、タイで自ら課題を見つけて挑戦する文化の醸成を目指し、現場からのボトムアップでの改善提案が進められています。また、Toyota Motor AsiaのPras Ganesh氏は、日本の産業が国際競争力を維持するために「国内志向からの脱却」が必要であると強調し、心理的安全性を確保することがイノベーションの鍵であると語りました。

パネルディスカッションでの多角的視点


パネルディスカッションでは、日系企業のローカリゼーションについての議論が行われました。Hitachi AsiaのSomsak Garnjanakarn氏は、タイ市場での「仕事」と「人事」のローカリゼーションの重要性を指摘し、世代別の期待に合わせたマネジメントが求められると強調しました。Eastern Asia UniversityのSuchai Pongpakpien氏は、「ギャップを埋める」ことが最も重要であり、企業文化の改革が必要であると述べました。

実践的アプローチと産業の未来


最後に、キャディ株式会社の河野翔氏が講演し、AIとデータを活用した製造業革新のアプローチを示しました。現場の貴重な知見をデータとして活用することで、製造業の効率化が可能になると訴えました。「AI活用は完璧を目指すのではなく、実際の効果を早急に実感することが重要」と語り、現場主導での取り組みの必要性を強調しました。

参加者からの反響


この日、参加者はそれぞれの講演やディスカッションを経て、多くの刺激を受けたとコメントしました。様々な視点や新たな知見を学び、日系企業がASEAN市場で成功するためのヒントが多く得られたと報告しています。特に、地域の志向を理解しつつ、共に成長することが求められる時代が来ていることを実感したとの声が寄せられました。

「モノづくり未来会議」は、今後も製造業のデジタル化や共創を促進し、新しい価値を生み出すための重要なプラットフォームとなることでしょう。参加者の熱い情熱が、次世代のものづくりを支える大きな力となることは間違いありません。さらに多くの企業がこの会議を通じて新たな価値創造に向けて邁進することを期待しています。


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会社情報

会社名
キャディ株式会社
住所
東京都台東区浅草橋4-2-2 D'sVARIE浅草橋ビル(総合受付6階)
電話番号
03-6843-3802

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