膵がん治療に新薬開発
2024-07-01 11:10:53

岡山大学、難治性膵がん治療に画期的な進展!甘い砂糖にホウ素を結合させた新薬で効果を実証

岡山大学は、難治性膵がんに対する画期的な治療法開発に成功しました。この研究は、岡山大学中性子医療研究センター、岡山大学病院低侵襲治療センター、京都大学複合原子力科学研究所、近畿大学理工学部応用化学科、富山大学学術研究部都市デザイン学系の共同研究として行われました。

従来のホウ素中性子捕捉療法(BNCT)では、がん細胞に集まりやすいホウ素薬剤を投与し、中性子を照射することでがん細胞を破壊する治療法でした。しかし、がん細胞の好みは様々で、すべての細胞に効果的にホウ素薬剤を届けることが課題でした。

今回の研究では、がん細胞の遺伝子を詳しく解析することで、難治性膵がんが甘い糖を付けたホウ素薬剤を好んで取り込むことを発見しました。この発見に基づき、糖を結合させたホウ素薬剤を開発し、その効果を実証することに成功しました。

この研究成果は、Elsevier出版の生物物理学雑誌「Biomaterials」に掲載されました。

この研究は、がん細胞の個性を考慮したホウ素薬剤の設計という新たな可能性を開きました。将来的には、がんの種類や遺伝子情報に基づいて、最適なホウ素薬剤を選択することが可能となり、より効果的ながん治療の実現に期待が寄せられています。


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