高齢化社会に向けた遺留金処理に関する厚生労働省の取り組み
高齢化社会と遺留金の現状
日本は現在、超高齢社会に突入しており、この状況が様々な社会問題を引き起こしています。特に、家族のつながりが減少している中で、引き取る人のない死亡者が増加する見込みが強まっています。こうした背景の中、総務省は遺留金の処理や保管に関する実態を調査し、必要な改善措置を取るべく厚生労働省および法務省に勧告を行いました。
調査の経緯
この調査は、葬祭を実施する市区町村などが、無縁の死者に対してどのように対応すべきかを整理し、負担軽減を図るものであり、2023年3月にはすでに勧告が行われています。それに対する改善策がどのように進められているのか、今回のフォローアップによって明らかにされました。
改善措置のフォローアップ
今回の調査において、厚生労働省と法務省はそれぞれの改善措置について確認を行いました。その結果、以下の2つのポイントが特に注目です。
1. 預貯金の引き出しについて(厚生労働省)
まず、葬祭費用としての預貯金の引き出しについての調査が行われました。2024年4月に実施された金融機関へのアンケート調査によると、約90%の金融機関が市区町村からの引出依頼に対応していることがわかりました。ただし、一部の事例では書類不備が原因で対応できない場合があることも指摘されています。
この調査結果は、2025年3月に地域の自治体および金融機関に周知される予定です。また、預貯金の現金化の際に金融機関に提出する申請書の様式案も手引に掲載され、2025年7月には自治体に広く周知されるとしています。
2. 残余遺留金の弁済供託について(法務省)
次に、残余遺留金の弁済についても進展がありました。市区町村が抱える対応の難しさに関する事例がいくつかあり、それに対する対応策が令和7年10月に手引きとして改訂され、供託所や自治体にも広められる予定です。
このように、両省庁では遺留金に関する改善に向けた取り組みが進められていますが、課題は山積しています。実際のところ、制度の運用面での了解を得ることが必須であり、今後もさらなる改革が求められるでしょう。
まとめ
高齢化が進む日本において遺留金の処理はますます重要なテーマとなっています。総務省を筆頭に、厚生労働省や法務省はこの問題に対し着実に改善策を講じていますが、地域ごとの事情や金融機関との連携が鍵を握ることでしょう。今後も、引き続き社会の変化に対応した施策が期待されています。