麺 浸透するイノフィスのアシストスーツ
新潟県の東蒲原郡に位置する麒麟山酒造株式会社が、業務の効率化と職員の健康を守るため、株式会社イノフィスのアシストスーツ「マッスルスーツSoft-Power」を導入しました。この取り組みは、酒造業界における深刻な労働課題、特に腰痛に対する解決策の一環として大きな注目を集めています。
酒造業界の課題と腰痛の現状
酒造業は、米や酒粕などの重量物を扱うため、腰に負担がかかる作業が多いのが特徴です。全国的に見ても、重量物の取り扱いや中腰姿勢での作業は、さまざまな製造現場で共通する問題となっています。特に繁忙期には、短時間で多くの原材料を洗浄・保管・仕込みといった長時間の作業を行うため、ぎっくり腰などの腰痛を患う職員も少なくありません。このような状況が続くと、一人の離脱によって作業の負担が偏り、新たな労働争議を引き起こす恐れがあります。さらに、近年では労働力不足や高齢化が進行しており、特に若手人材の流出が深刻な問題として浮き彫りになっています。このため、現場での身体的な負担を軽減するための持続的な解決策の導入が急務となっています。
麒麟山酒造の取り組み
麒麟山酒造の生産本部製造部の伊藤泰広氏は、従業員の負担軽減が必要であるとの考えからアシストスーツの導入を決意しました。「私自身もぎっくり腰を経験しました。そのため繁忙期には、腰を痛める職員が増える傾向がありました」と語ります。これまでは腰に不安がある職員には作業を任せない、サポート要員を配置、臨時雇用で職員を補充するなどの対応を取ってきましたが、コロナ禍の影響で生産量が戻ってきた後、耐え難い状況に陥ってしまったため、アシストスーツの導入を再度検討しました。
マッスルスーツSoft-Powerの特徴
イノフィスの「マッスルスーツSoft-Power」は、コストパフォーマンスが優れており、腰への負担を35%も軽減すると報告されています。屋内外を問わず幅広い作業シーンで使用でき、手軽にON/OFFできる補助機能を持っているため、従業員が現場で直感的に使いやすいという利点があります。実際に導入した麒麟山酒造でも、このアシストスーツによって現場の負担が軽減されたことを実感していると伊藤氏は語ります。また、未来に向けて米をほうきではく作業や原料の持ち上げ作業など、農業分野でも活用を検討しているとのことです。
イノフィスの新たな挑戦
イノフィスは、2025年5月に新たなショールーム「神楽坂ショールーム」を開設し、アシストスーツの体験や相談ができる場を提供する予定です。このショールームでは、介護、農業、製造、物流、建設などさまざまな現場で使用されている「マッスルスーツ」を実際に体験できます。導入を検討中の法人や販売代理店候補、報道関係者にとって、実際の使用感を確認する貴重な機会となるでしょう。
まとめ
麒麟山酒造とイノフィスの連携によるアシストスーツの導入は、現場の効率を上げるだけでなく、職員の健康を守る重要な一歩となります。腰痛や業務負担の軽減だけでなく、職場のモチベーション向上にも寄与することが期待され、今後の展開にも注目です。