忘れ物は資源に変わる新たな試み
株式会社JHATが運営するhotel MONdayグループは、宿泊業界の新たな常識として「忘れ物は資源」を提唱し、全国30の施設において循環型ホテルモデルを導入しました。この取り組みは、昨今の海外からの訪日観光客増加に伴う課題に対応するもので、特に忘れ物や残置物に関する環境問題と運営コストの両方を同時に解決することを目指しています。
背景:インバウンド増加がもたらした問題
近年、日本を訪れる観光客が急増し、ホテル業界は次々と新たな問題に直面しています。その中でも、特に深刻なのが忘れ物や残置物の判別が難しいという現実です。宿泊者からの確認作業や、警察への届け出の負担が増大し、さらには3ヶ月の保管義務が施設のバックヤードを圧迫します。最終的には引き取りのない物が廃棄されることになります。このような状況を改善するために、hotel MONdayグループはECOMMIT社との提携を開始しました。
この新しい循環モデルは、回収した忘れ物や不要品の98%以上をリユースまたはリサイクルする実績を持つECOMMIT社の堅牢な仕組みを活用しています。
取り組み内容:3ステップによる廃棄ゼロ
hotel MONdayの新たな取り組みは、以下の3つのステップで展開されます。
1.
宿泊客参加型の「意思表示カード」の設置
宿泊客が不要な衣類や雑貨に意思表示カードを置くことで、それらのアイテムがリユースまたはリサイクルの対象となります。これにより、不要品の判別が容易になり、バックヤードの負担を軽減します。
2.
ECOMMIT社による不要品の回収
宿泊客の意思表示に沿って、ECOMMIT社が迅速に回収を行います。このプロセスはホテル側の負担を最小限に抑えつつ、廃棄ゼロを実現します。
3.
サーキュラーセンターでの選別と再流通
回収されたアイテムはECOMMIT社のサーキュラーセンターで選別され、再流通されます。これにより、ホテルから回収された忘れ物が新たな価値に生まれ変わり、持続可能なサイクルが形成されます。
社会的課題と宿泊客価値の共存
この取り組みは、CO₂排出削減や資源循環の「見える化」を通じて、ESG(環境・社会・ガバナンス)への強化を図るものです。hotel MONdayグループでは、ECOMMIT社が提供するトレーサビリティを活用し、回収したアイテムがどのような形で再流通されるのかを可視化します。
「旅の途中に手放す勇気を持つことで、そのアイテムが他の誰かに役立つ資源になる」という行動変容を促進することで、hotel MONdayは「旅を通じて世界をより良くする」という理念を具現化しています。
未来への展望
JHATグループは、宿泊業界における循環型社会の実現だけでなく、訪日外国人旅行者の半数以上が必要とする多様な宿泊ニーズに応えるべく、今後もホテル運営の向上に努めていきます。旅行者が心から満足できる宿泊施設の充実を目指し、持続可能な社会の実現に貢献する姿勢を貫いていきます。
この新たな循環型モデルは、宿泊客にとっても手軽に参加でき、企業や社会全体の持続可能性を高める一助となることでしょう。