大村市のSDGsプロジェクト
2024-04-26 14:00:02

廃食油を有効活用した新たなSDGsプロジェクトが長崎県大村市からスタート

新たなSDGsモデル『Roa(d)cal SDGs Project』発足



2023年10月、長崎県大村市にて、道路舗装業界初となる廃食油を活用した地産地消型のローカルSDGsプロジェクト『Roa(d)cal SDGs Project』が発足しました。このプロジェクトは、地域資源を循環させることによって、持続可能な社会の実現を目指しています。

プロジェクトの背景


『Roa(d)cal SDGs Project』は、「道路(road)」と「地域(local)」の融合を表現する造語です。この取り組みは、地域に根ざした活動を通じて、全国に広がることを目指しているのです。長崎県大村市は、このプロジェクトの最初の実施地域として選ばれ、今後は北海道の小樽市や福岡県の宗像市など、多様な地域での実施が計画されています。

大村市における廃食油の循環利用


大村市内では、家庭や飲食店から出る廃食油を道路や歩道の舗装材料であるアスファルト合材の製造に利用しています。具体的には、廃食油が重油の代替燃料として使用され、大村市の道路舗装会社である長崎合材センター共同企業体によって製造されています。このプロセスによって、工場から排出されるCO2の削減が実現され、さらに廃食油を地域内で循環させることで、ローカルSDGsの実現に貢献しています。

複数のパートナーとともに


このプロジェクトは、地域の道路舗装会社、油脂会社、小売店、生協など、さまざまな団体と共創されています。市民が参加し、廃食油リサイクルの活動が展開されており、地域全体で環境保護に取り組む姿勢が感じられます。また、大村市の広報支援もあり、市民と連携した活動が進んでいます。

廃食油リサイクルの現状と課題


日本国内では家庭系の廃食油の約96%が捨てられており、まだ多くの廃食油がリサイクルされていない現状があります。事業系の廃食油はほぼリサイクルされていますが、約1/3は海外に輸出され、地域で循環されていないのが実情です。これらのデータからも、廃食油のリサイクルは急務であることがわかります。

リサイクルの促進に向けて


このプロジェクトは、廃食油だけでなく、食品トレーや卵パックなどのプラスチック製品のリサイクルや、店内でのCO2削減量の見える化にも取り組み、地域全体のリサイクル意識を高めることに焦点を当てています。また、TVCMやラジオCMを通じて市民の行動変容を促すキャンペーンも展開しています。

田中鉄工との連携


このプロジェクトは、1918年に創業したアスファルトプラントメーカーの田中鉄工株式会社が担っています。田中鉄工は、環境への取り組みや地域貢献に注力し、経済産業省の認定企業としても評価されています。持続可能な未来に向けたこのプロジェクトは、地域において新たな価値を生み出すモデルケースとなるでしょう。

最後に


大村市の『Roa(d)cal SDGs Project』は、地域資源の活用と環境保護を目指した新たな試みです。今後、全国各地での展開が期待され、地域に根差したSDGsの実現が進んでいくことでしょう。

会社情報

会社名
田中鉄工株式会社
住所
佐賀県三養基郡基山町小倉629-7
電話番号

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