儚き瞬間を捉えた『山の時刻』の魅力
日本の山々は四季折々に変わる顔を持ち、時間の流れを感じさせてくれます。その美しさを写真という形で切り取ったのが、写真家・野川かさねさんによるビジュアルエッセイ『山の時刻(とき)』です。この作品には、彼が撮り溜めた129枚の写真と、120の詩的な言葉が収められています。
命ある山の瞬間
本書は、ただの写真集に留まらず、視覚的な楽しみだけでなく、心の中まで響くような言葉が添えられています。各ページには、山の情景を表現した言葉が散りばめられ、見る者に新たな思索を促します。「山に流れる時間」というテーマのもと、瞬間を生き生きと感じさせるような工夫がなされており、観る人たちに一瞬一瞬の美しさを思い起こさせます。
著者と写真家のプロフィール
このエッセイは、小林百合子氏が文を担当し、野川かさね氏が写真を手がけています。小林氏は、山や自然、暮らしに焦点を当てた編集や執筆を行ってきた実績があり、特に彼女が関わる書籍はいつも、新しい視点を提供してくれます。
彼女の言葉は、自身の内面の中で育まれてきた独自の「もうひとつの時間」を呼び起こし、読者に深い感慨を与えることでしょう。また、野川氏は、山や自然をテーマに活動している写真家で、その作品は見る者の心に直接訴えかけます。
本書に込められた想い
『山の時刻』には、ストーリー性がなく、どのページからでも読み進められる自由さがあります。開いたページによって浮かんでくる風景は、読者それぞれの心の中で違った物語を描くのです。著者は、「この本があなたの心の中に存在する『もうひとつの時間』を感じるきっかけとなることができれば、この上ない喜び」と述べています。
トークイベントの詳細
この度の書籍発売を記念して、特別なトークイベントも開催されます。日程は2026年1月22日(木)の19:30から、本屋B&Bにて行われます。このイベントでは、小林百合子さんと野川かさねさんが「山を歩き、街を生きる」というテーマで対談します。参加者は彼らの思いや、山の美しさについての新たな洞察を得ることができるでしょう。
本書の概要
- - 書名:『山の時刻(とき)』
- - 発売日:2025年12月19日
- - 価格:本体1,980円+税
- - 仕様:A5変型、224ページ(フルカラー)
- - ISBN:978-4-7562-5735-2
美しく、儚い「山の時間」を感じ取るこのビジュアルエッセイ。あなたもぜひ手に取って、その中に秘められた豊かな世界を体験してください。