OPEReと医学書院が連携し、医療の質向上を目指す取り組み
株式会社OPERe(オペリ)は、医療現場における患者と医療者の間のコミュニケーションを改善するデジタルツールを提供しています。この企業は、最近、医学書院と連携し、医師向けの患者説明コンテンツをデジタル化する取り組みを発表しました。この提携は、医療の質を向上させ、Shared Decision Making(SDM)を推進することを目的としています。
医学書院との提携背景
医療業界では、「医師の働き方改革」が掲げられ、2024年4月から新しい制度が施行されます。この背景には、長時間労働が求められ続ける医師たちの労働環境の改善があり、医療現場の持続可能性を高めるための施策が重要視されています。
OPEReは、急性期病院や産院を中心に80施設以上に導入実績のあるデジタルツール「ポケさぽ」を展開し、患者へのわかりやすい情報提供を目指しています。また、医学書院は医療従事者向けの専門書や雑誌の出版において、国内でも圧倒的なシェアと信頼を集めています。これらの強みを活かし、二社が手を組むことで、医療者が迅速に必要な情報を提供できる環境が整います。
ポケさぽメディカルコンテンツの展開
新たに展開される「ポケさぽメディカルコンテンツ」は、医学書院の質の高い医学コンテンツをOPEReのプラットフォーム上で利用できるサービスです。このコンテンツにより、ユーザーである医師は、希望や懸念を患者と共有し、共に最適な治療法を選択することができるようになります。SDMを実践することで、患者の満足度を高め、治療の受け入れやすさを向上させることが期待されています。
Shared Decision Making(SDM)とは
SDMは、医療者と患者が共に治療方針を決定するプロセスであり、患者の意思や生活背景を考慮に入れながら治療選択を行う新しいアプローチです。従来の医療では医療者が一方的に治療方針を決定していましたが、SDMでは医療者が専門知識を用いてリスクや効果を提示し、患者が自身の価値観を基に選択肢を検討することが重視されます。これにより、治療方針に対する納得感が高まり、医療の質向上に寄与します。
結論
OPEReと医学書院の連携は、医療現場における働き方改革と患者とのコミュニケーションの改善を実現し、持続可能な医療の実現に寄与します。今後、デジタル化された患者説明コンテンツがどのように活用され、医療の質が向上するか、注目が集まります。