ファンケルのリハビリ型デイサービスの運動と栄養の効果とは

ファンケルが運営するリハビリ型デイサービスの成果

株式会社ファンケルと株式会社ＩＮＳＥＡＣが共同で、2018年よりリハビリ型デイサービスにおける運動療法および栄養療法の効果について調査を続けています。この研究では、運動療法を受けることで要支援または要介護認定を受けた高齢者の筋肉量や握力が改善される可能性が示されました。

調査方法について

対象者は、リハビリ型デイサービス「ＡＲＦＩＴ」を利用する60歳以上95歳未満の要支援者または要介護認定者。具体的なプログラムには、週1〜2回の体幹および下肢筋群をターゲットにした自重筋力トレーニングや、個別の運動訓練が含まれています。また、栄養療法としては、高タンパク質の食品をサプリメントとして提供することが行われました。

調査は計12か月間にわたり、参加者の体組成（腕や脚の筋肉量など）や運動機能（握力など）を測定しました。運動療法の頻度と栄養療法の利用がどのように関連しているかを調査しました。

調査結果

全74名の平均年齢は82歳で、すべての参加者が運動療法を行い、41名の方が高タンパク質の栄養療法も実施しました。その結果、運動療法を多く受けた方々は、脚の筋肉量の増加や握力の強化が見られました。また、栄養療法を取り入れた参加者は、腕の筋肉量や握力が向上していることが判明しました。

研究の意義と背景

日本は高齢化が進む社会であり、サルコペニアやフレイルなど高齢者に特有の問題が深刻化しています。これらの状態は筋肉量や身体機能の低下を引き起こし、自立した生活を困難にします。リハビリ型デイサービスを通じて運動と栄養のアプローチが、健康維持や介護予防に寄与することは重要な意義を持つと言えます。

今後の展望

本研究結果により、運動療法と栄養療法の組み合わせが後期高齢者においてもサルコペニアやフレイルの予防に役立つ可能性が示されました。高齢化社会においては、自立した生活を送るための取り組みが求められています。ファンケルは、今後も高齢者向けのサービスや製品の開発を進め、より多くの人にこの介護予防を提供できるよう努めていく所存です。