杏林大学と電通総研が共同で熱傷診療の革新に挑む医療機器開発を開始
杏林大学は、電通総研セキュアソリューションおよびバイオフィリア研究所と連携し、医療機器等の研究成果展開事業に採択されました。これは、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)が推進する、医療分野における新しい技術やサービスを開発・展開するためのプロジェクトです。その中で、杏林大学が研究開発を行うのは「熱傷診療に係る自動診断・診療支援プログラム医療機器」です。研究代表者である加藤聡一郎講師は、救急医学を専門とする医者で、彼の指導のもとでこのプロジェクトが進んでいます。
熱傷診療は高い専門性を要し、そのため適切な対応がされていないケースも多々あります。本プロジェクトの目標は、技術の力を借りてこの診療を標準化し、医師不足や専門医不足に悩む医療現場を支援することです。具体的には、熱傷の状態を写真画像からAI技術を用いて分析することで、迅速かつ正確な診断と適切な治療法を提案していくことを目指しています。このような技術の導入によって、より多くの患者が適切な医療を受けられることにつながるでしょう。
杏林大学の研究チームは、2015年から熱傷写真付加の分析を行っており、先行研究の成果を基に製品開発を進めています。電通総研セキュアソリューションとバイオフィリア研究所は、それぞれの専門知識を活かしてこのプロジェクトに参画しています。特に、バイオフィリア研究所は、独自の研究施設と人材を有しており、医療に関わる新たな技術の開発において重要な役割を果たしています。
加藤講師は、「我々のチームは熱傷診療の革新を目指しています。全国に誇る杏林大学の実績を未来に活かすことが重要だと思っています」と語り、関係者への感謝の意を示しました。そして、「確かな技術をもとに新たな医療機器を現場に届けることを目指しています」と意欲を表明しました。
この医療機器が開発されることで、医療現場での診療がさらに効率的かつ効果的になることが期待されています。また、多くの患者に必要な治療を行う機会が増え、医療全体の質が向上することへの期待も高まります。産学連携により、今後の医療のあり方がどう変わるのか、目が離せません。杏林大学の取り組みが今後の医療技術の進化に寄与することを願っています。
会社情報
- 会社名
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学校法人杏林学園
- 住所
- 東京都三鷹市新川6-20-2
- 電話番号
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0422-47-5511