2025年大阪・関西万博 日本館
2025年に大阪で開かれる「大阪・関西万博」に向けて、経済産業省が出展する日本館では、ユニークなテーマの展示が進行中です。その名も、「いのちと、いのちの、あいだに」。このテーマの元、展示される第2弾では、国民的キャラクター「ドラえもん」が案内役となり、循環型ものづくりの考え方を楽しく紹介します。
「ファクトリーエリア」での展示
第2弾のテーマは、『「素材」から「もの」へ』。このファクトリーエリアでは、日本のものづくりの特徴である「循環型ものづくり」がメインに据えられています。具体的には、修理や修繕を重ねることで長く使える製品を生み出す理念が展開され、社会に実装されています。日本独自のこの考え方が、時代を超えて受け継がれています。
展示では、日本の伝統的な技術と最先端の科学技術が融合した様子が紹介され、特に“やわらかく作る”というアプローチが強調されます。その一例として、京都にある「流れ橋」が挙げられています。この橋は、増水時に流されることによって全体の負担を減らす設計がされています。つまり、強さではなく、柔軟さや循環性が大切なのです。
JAXAの月面探査技術との関連
驚くべきことに、この「やわらかく作る」という考え方は、JAXAの小型月着陸実証機SLIMにも関連しています。この機体は、着陸時に脚部が破損することで衝撃を吸収し、確実に月面に着陸する設計がなされています。こうした技術は、過去1300年以上にわたる伊勢神宮の「式年遷宮」とも通じるもので、常に新しく作り直しながら、持続可能性を保つ考え方が存在します。
藻類と循環型ものづくり
展示内では、藻類がどのように「素材」として変換され、様々な「もの」に変わるかの過程も表現されます。ファームエリアで紹介された藻類を基に、化粧品や衣類、食品など、ライフスタイルに寄与する商品が展開されます。これらは「MATSURI」プロジェクトの一環として、日本発の循環型産業の一例を示しています。
さらに、藻類を用いたバイオプラスチックで作られたスツールが、実際に日本館の中に設置され、憩いの場所として活用される予定です。このように、国民的キャラクター「ドラえもん」が楽しいナビゲーターとなって、若い世代にも循環型ものづくりを広める取り組みが進行しています。
日本館の趣旨
日本館は、大阪・関西万博で日本独自の文化や技術を発信する重要な拠点です。展示は、ごみを水や新たな素材に変える循環の過程を分かりやすく表現し、環境にやさしい未来社会のデザインを提案しています。来場者は、この展示を通じて、いのちといのちのつながりの重要性を実感できるでしょう。
日本館は、最低でも三つの領域でこの「循環」を表現します:ごみから水へ、水から素材へ、そして素材から新たなものへと変わるプロセスが体験できるのです。今後も日本館の詳細は続々と公開される予定です。興味のある方は、公式サイトやSNSをチェックしてください。
日本の特有の文化と技術を楽しむ機会が、この万博の注目ポイントの一つとなることでしょう。