横浜市、救急活動の効率化に向けた実証事業を開始

高齢者の増加や社会の変化に伴い、救急サービスへの需要が高まっています。その中で、横浜市は「YOKOHAMA Hack!」を通じて救急活動の時間を短縮するための新たな取り組みをスタートしました。

実証事業の背景

最近、救急活動における時間の延伸が報告されています。特に救急車が出動し、医師に引き継ぐまでの時間が長くなっていることが課題として認識されており、迅速な対応が求められています。このため、横浜市では民間企業からのデジタル技術に着目し、実証事業を実施することとなりました。

実証事業の内容

実証事業では、救急隊員が傷病者の基本情報（名前や症状）や写真をタブレット端末に入力し、そのデータを病院に送信します。これにより、医療機関側では受け入れの可否を素早く判断することが可能となります。また、実際に搬送された後には、従来の紙ベースでの手続きからデジタル化された情報の引き継ぎが行われ、医師がタブレット上で署名を行う新しい方式が採用されます。

個人情報保護について

データの送信に際しては、個人情報は一切共有せず、傷病者の状況のみに基づく情報が扱われます。これはプライバシーを守りながら、必要な医療サービスの提供を迅速に行うための配慮です。

期待される効果

この実証事業を通じて、成功の検証が行われる予定です。例えば、救急医療機関内において必要な情報が正確かつ効率的に共有され、病院決定までの時間が短縮されることが期待されます。また、実際の救急現場でのデータの見やすさや使やすさが評価されることにより、今後のシステム導入へとつながるでしょう。

今後の展望

実証事業が行われた3つのエリアの結果を基に、必要な機能や運用上の課題を抽出し、救急隊や医療機関の意見を元にシステムの導入検討が行われる予定です。これにより、より精度の高い救急サービスの提供が実現することでしょう。

YOKOHAMA Hack!の取り組み

横浜市では、デジタルトランスフォーメーション（DX）を進めるため、「YOKOHAMA Hack!」というオープンプラットフォームを運営しています。行政の課題に対する民間企業のデジタル技術をマッチングさせ、新たな解決策を模索しています。

さらなる情報が必要な方は、以下の問い合わせ先までご連絡ください。

- 救急活動に関する問い合わせ: 横浜市消防局救急企画課 045-334-6771
- 医療機関との調整に関する問い合わせ: 横浜市医療局救急・災害医療課 045-671-4817
- YOKOHAMA Hack! に関する問い合わせ: 横浜市デジタル統括本部 045-671-4761

この新たな取り組みが横浜市の救急活動にどのような変革をもたらすのか、今後の成果に期待が寄せられています。