ストーリー生成AI「フルコト」
2024-07-02 11:02:35

カンヌ国際映画祭で注目!ストーリー生成AI「フルコト」が日本の伝統文化から生まれた創造性を世界に発信

カンヌ国際映画祭で話題沸騰!ストーリー生成AI「フルコト」が世界に羽ばたく



2024年5月、世界最高峰の映画祭として知られる第77回カンヌ国際映画祭の「JAPAN NIGHT」で、函館発のAIベンチャー企業・株式会社Alesが開発したストーリー生成AI「フルコト」が紹介されました。

「フルコト」は、映画、アニメ、マンガなどのコンテンツのストーリーを人と共作する生成AIです。2018年から開発が進められ、元人工知能学会会長・松原仁氏が開発統括を務めています。2022年には、日本初となるAI脚本映画「少年、なにかが発芽する(英題 Boy Sprouted)」の脚本を制作し、国際短編映画祭ショートショートフィルム & アジア2022のオープニング作品として上映されました。

日本の伝統文化とAIの融合が奏でる新たな創造性



カンヌ国際映画祭のパーティー「JAPAN NIGHT」では、株式会社AlesのAI開発ディレクターである多和田紘希氏が登壇し、「フルコト」を紹介しました。多和田氏は、自身の芸術と工学を融合させた経験から、AI開発における芸術分野からの知見やアイデアの不足を指摘しました。そして、「AI開発にアイデアをお持ちの方は?」と会場に問いかけると、満員の会場から多くの挙手が。世界的に活躍する映画関係者たちのAI活用に対する高い関心がうかがえました。

「フルコト」が実現する、人とAIの協働による創造性



「フルコト」は、テーマや簡単なあらすじを入力することで、幾層にも重ねられたストーリー構造による処理を実行し、わずか数秒から数十秒でストーリーを生成します。フルコトは、人がAIに対しどのような問いを立てるかが重要であり、人とAIの対話的な共同作業を行うことで、よりクリエイティブなストーリーを生み出すことができます。

日本文化から生まれた独自性の高いアルゴリズム



「フルコト」という名前は、古事記にある「古事(ふること)」という言葉に由来します。「古事」とは創世神話に描かれたような歴史的事件を意味し、株式会社Alesでは「フルコト」から次の時代の創世神話が生まれることを願い、この名前をつけました。

「フルコト」の特徴である「箱構造」は、古事記にも見られる、枠の中に自由を生成する日本的技法に根差しています。一度に長文を作るのではなく、短い文章を4箱、16箱、64箱と少しずつ偏りなく拡張していくことで、長文を生成するアルゴリズムです。この技術により、「フルコト」は人が思いつきにくい飛躍したアイデアを保ちつつ、文末まで破綻のない長文を生成することができます。

世界に発信される日本の創造性



カンヌ国際映画祭「JAPAN NIGHT」の会場では、箱館醸造が提供した日本酒缶が配布され、缶に記載されたQRコードから「フルコト」のPR動画にアクセスすることができました。日本酒缶という日本らしいアイテムを通じて、「フルコト」は世界中の映画関係者たちにアピールされました。

「フルコト」は、日本文化に根ざした独自のアルゴリズムと、人とAIの協働による創造性を融合させた革新的なストーリー生成AIです。今後も、「フルコト」は世界中のクリエイターたちと協力し、新たな物語を生み出し、日本の創造性を世界に発信していくでしょう。


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