フードデリバリー配達員実態調査の結果
一般社団法人プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会(東京都中央区)が実施した「第2回フードデリバリー配達員実態調査」の速報版が発表されました。今回の調査は、2021年に実施された初回調査からの変化を追跡し、フードデリバリー配達員の意識や状況を把握する目的で行われました。
調査の背景と目的
フードデリバリーサービスの利用は急増し、スポットワーク市場も拡大しています。このような背景の中で、フリーランス協会は、フードデリバリー配達員の意識がどう変わっているのかを探るために調査を行いました。特に、ライドシェアの解禁に伴う関心の変化が重要視されています。
主な調査結果の概要
ギグワークの実態
調査結果によると、参加者の約7割がギグワーク(業務委託契約)のみを行っているのに対し、約1割の人がギグワークとスポットワーク(雇用契約)を合わせて行っていることがわかりました。また、ライドシェアドライバーの仕事に対しては、約1割が「ぜひやってみたい」と答え、約4割が「条件次第ではやってみたい」と回答しました。
働き方の多様化
配達員の働き方について、時短・副業の形で働く人が73.9%おり、これに対しフルタイムで働く人は26.1%でした。1週間の平均報酬も、以前の調査と比較して増加傾向にあり、特に「3〜5万円未満」と「5〜10万円未満」の層が増加しています。
満足度と継続意向
フードデリバリー配達員という職業に満足している人は約7割もおり、配達員業務の継続を希望する人は約8割に達しました。特に「プライベートの両立」や「達成感/充実感」といった項目で高い満足度が得られています。
運転手段とプラットフォーム利用
配達業務で主に用いられている移動手段は、原付バイクが半数を超え、自転車や軽貨物がそれぞれ約2割を占めています。また、約半数の人が一つのプラットフォームしか利用しておらず、残りは複数のプラットフォームを使い分けていることが明らかになりました。
確定申告状況
調査結果では、全体の約7割が確定申告を実施しており、実施しなければならないと認識している回答者の96.6%が実際に申告を行っていました。
結論
今回の調査は、フードデリバリー業界における働き方の変化や、ライドシェアへの新たな興味を示す結果が得られました。特に、条件次第でライドシェアをやってみたいというニーズの高まりは、今後の働き方の選択肢を広げる可能性があります。これらの情報が、これからのフードデリバリー業界や働く人々に、より良い環境を提供する一助となることが期待されます。
調査結果は今後、詳細な分析や自由回答を元に「フリーランス白書2025」で公開予定です。現在のフードデリバリーの現状を理解し、より良い働き方を模索するために、ぜひ今後の動向に注目してください。