メタバース「ほっかいどうメタ☆キャンパス」の取り組み
株式会社すららネットが提供するAI教材「すらら」は、北海道教育委員会の不登校支援事業の一環として、メタバース「ほっかいどうメタ☆キャンパス」に試験的に導入されました。2024年8月26日にオープンしたこの仮想空間は、学習支援や教育相談を行う場として期待されており、導入後の成果を受けて2025年度も継続利用される見込みです。
不登校児童生徒を支える新しい学習環境
北海道内における不登校児童生徒の数は年々増加しており、最近の調査では過去最多となる14,167人が確認されています。そのうちの約25%は、専門的な相談や指導を受けられていない状況です。この多様化した地域で、市町村ごとの教育支援センターの設置が難しい中、オンラインを活用した支援が求められています。
そのため、北海道教育委員会は今年度、国の委託事業としてこの問題に取り組むことを決定し、不登校の子どもたちに対するオンライン支援ネットワークの構築に乗り出しました。その一環として、「ほっかいどうメタ☆キャンパス」が開設され、ここでの学習支援は約20名の生徒によって実施されています。
AI教材「すらら」とその特長
「すらら」は、国語や算数、理科、社会、英語など5教科の学習を網羅するオールインワン教材です。最大の特徴は、アニメーションキャラクターによる対話形式のレクチャー動画です。これにより、一方的な授業ではなく、生徒と教員の対話を通した学習体験が可能となります。学習したことを数分ごとにアウトプットさせることで、理解が深まりやすく、一人で学びを進めやすくなるというメリットがあります。
さらに、「すらら」はAIを活用して、生徒のつまずきを分析し、必要があれば基礎的な問題に戻って学習できるようサポートします。これにより、苦手な科目をしっかり復習し、得意な科目はどんどん先取りするという学習ができるのです。このようなカスタマイズされた学習体験が、不登校児童生徒の自信や自己効力感を育む要因となります。
期待される効果
「ほっかいどうメタ☆キャンパス」での「すらら」の活用は、家庭学習だけでなく、全国各地の自治体での不登校支援事業などでも活用が広がっています。フリースクールや通信制高校においても同様に取り入れられており、その導入が加速しています。
株式会社すららネットは、「教育に変革を、子どもたちに生きる力を。」という理念のもと、全ての子どもたちの学びを支えるための取り組みを続けています。これにより、教育におけるさまざまな課題解決に貢献できると期待されています。今後も「すらら」が不登校の子どもたちに光をもたらすことができるか、注目されます。
企業情報
《株式会社すららネット》
- - 企業理念 : 「教育に変革を、子どもたちに生きる力を。」
- - 提供サービス : AIを活用したアダプティブな対話式ICT教材「すらら」及び「すららドリル」
- - 利用学校数 : 国内の2,600校以上の学校や学習塾
- - 利用者数 : 約25万人の児童生徒
近年では、不登校や経済的困難状況の子どもたちにも学習機会を届けるための取り組みが進められており、これが教育現場における大きな変革をもたらすと期待されています。