東京で開催される日本山岳会120周年記念講演会の告知

日本山岳会120周年記念講演会を開催

2025年12月6日、東京・新宿の京王プラザホテルで「日本山岳会 120周年記念講演会」が開催されます。この特別なイベントでは、エベレスト研究の権威であるヨッヘン・ヘムレブ氏と、日本山岳会の元副会長である重廣恒夫氏が講演を行います。

ヘムレブ氏の講演

ヘムレブ氏は、1924年にエベレストの登頂を試みたジョージ・マロリー氏とサンディ・アーヴィン氏に関する調査で国際的に知られています。彼はエベレスト最大の謎とも言える、マロリーとアーヴィンの捜索に40年以上取り組んできました。2024年10月、アカデミー賞を受賞したクライマーのジミー・チン氏率いるアメリカ隊がアーヴィンの遺体を発見したことで、100年以上にわたる謎が再び注目を集めました。

ヘムレブ氏はこの講演で、長年の研究成果をもとに、エベレスト登山史の核心に迫る内容を伝えます。彼の研究は、登山の歴史や文化、さらには冒険者たちの精神を深く理解する上で重要です。

重廣氏の講演

次に、登山家の重廣恒夫氏による「日本山岳会ヒマラヤ登山の歴史」が語られます。重廣氏は2020年から今年秋にかけて、カンチェンジュンガからK2までの約5000kmに及ぶグレート・ヒマラヤ・トラバースを完成させました。これは、日本山岳会が歩んできたヒマラヤ登山の歴史を探る素晴らしい機会です。

重廣氏は1973年から数多くのヒマラヤ登山に挑戦しており、その中にはエベレスト南西壁挑戦やK2登頂、ヒマラヤの様々な山々の挑戦が含まれます。彼は若手登山家の育成にも尽力しており、その貢献が評価されて2023年には秩父宮記念山岳賞を受賞しました。今回の講演では、重廣氏の個人的な経験を交えながら、日本のヒマラヤ登山の歴史を俯瞰する内容が展開される予定です。