危険予知教育プログラム
2014-01-28 11:00:09

医療・介護現場の危険予知教育プログラムがもたらす新たな多職種連携の可能性

医療・介護現場の危険予知教育プログラムがもたらす新たな多職種連携の可能性



要介護高齢者人口の急増に伴い、医療と介護の連携が求められています。医療ケアを担う介護職は、日々の業務の中で不安やコミュニケーションの困難さを抱えていることが調査によって明らかになっています。そこで、知識環境研究会と佐々木研究室が開発した「思考スキームに基づいた危険予知研修」が注目されています。この研修は、思考スキームの違いから生じるコミュニケーションギャップを解消し、協働を促進することを目的としています。

医療と介護の実態



医療と介護はますます密接に関わり合っていますが、それに伴い多様な専門職が一緒に働く現場では、迅速かつ効果的なコミュニケーションが不可欠です。しかし、経験や職種が異なることが、理解の乏しさや不安をもたらしているのも事実です。調査によると、経験年数が長くなるほど、介護職はより大きな不安を感じる傾向があるとされています。

このような現状を踏まえ、思考スキームに基づいた研修は、互いの専門職が持つ思考の枠組みを理解し、それをもとにしたコミュニケーションを行うことを重視しています。

研修の内容と手法



「思考スキームに基づいた危険予知研修」では、医療・介護現場で実際に発生した事例を教材として使用します。この教材を通じて、受講者はある出来事に対して「事実」「根拠」「行動」を整理し、他者と共有することで、自身の思考の枠組みを理解することができます。自己の思考と他者の思考を比較することによって、共通点や相違点を見出し、連携を助けるのです。

この研修は対面形式だけでなく、eラーニングを通じて受講することも可能であり、各職場での危険予知に特化した専門家を育成することが期待されます。

研修を通じて得られるスキル



この研修では、次の4つのスキルを育成します:
1. 自己の思考スキームを理解し、意識的に言語化する能力
2. 他職種の思考スキームを比較し、理解する能力
3. 自他の思考スキームの違いを理解し、その原因を考察する能力
4. 思考スキームの違いを考慮した現場改善へとつなげる意欲

参加者の声



実際に研修を受けた参加者の声も紹介しています。「普段の振り返りでは考える時間がないが、事例をもとにじっくり検討できた」「自分の思考の癖に気づくことができた」「チーム医療において考えを共有することが重要であると感じた」など、多くの受講者が自己も含む思考の深化と他者との連携の重要性を実感しています。

今後の展望



「思考スキームに基づいた危険予知研修」は、医療・介護現場における協働を促進し、危険予知スキルの向上を目指しています。未来には、これを基にした教育プログラムの普及を行い、多職種協働がより効果的に行える環境を整備する予定です。

組織の紹介



本研修を実施している一般社団法人知識環境研究会及び日本社会事業大学は、教育と研究の観点から医療と介護の現場に新しい風を吹き込んでいます。

専門性の高い研修を通じて、これからの医療・介護の未来を築き上げるとともに、参加者一人ひとりが持つ力を引き出し、より良いサービス提供へとつなげていくことを目指しています。

会社情報

会社名
一般社団法人知識環境研究会
住所
東京都千代田区鍛冶町2-11-22第二神田ビル13号
電話番号
03-3252-2472

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