KPMGコンサルティングが新書を発行
KPMGコンサルティング株式会社が、法務・コンプライアンスに関する書籍『企業実例で理解を深める法務・コンプライアンス組織の構築・運営』を発行しました。本書は、企業の法務コンプライアンス部門が備えるべき機能や組織高度化に向けた具体的な施策を示す実践的な内容となっています。
背景にあるメガトレンド
現在、企業の活動はさまざまな地球規模の課題の影響を受けています。特に地政学的な局面の変化や、AIの急速な進展、パンデミックによる行動様式の変化、そして脱炭素政策の推進とそれにともなう反動などが挙げられます。これらのメガトレンドは、企業に新たなリスクと機会をもたらし、法務コンプライアンス部門の重要性を高めています。
企業は、これらの変化に対応するため、各国や地域の規制、国際的な標準化の動向をしっかり理解しなければなりません。そのため、法務コンプライアンスの組織は、メガトレンドに基づいた適切な戦略を立てる必要があります。
本書の構成
本書は二つの編成に分かれています。第1編は解説編で、法務コンプライアンス部門が備えるべき重要な機能について詳しく解説しています。「組織」「人材」「リーガルオペレーション」「コンプライアンスリスク管理」「ルールメイキング」といった複数の観点から論じられています。さらに、「贈収賄規制」「人権リスク」「環境」「経済安全保障」「AIガバナンス」に関する最新動向をも紹介しています。
組織の高度化を目指すための施策については、将来のあるべき姿の設定から、その実現に向けた具体的なアプローチや、KPIを用いたPDCAサイクルの重要性までを解説しています。
第2編のインタビュー編では、法務コンプライアンス部門で先進的な取り組みを行っている企業に対する取材を基に、それぞれの企業のユニークなアプローチや成果がまとめられています。具体的には、KDDIやソニーセミコンダクタソリューションズ、東京海上ホールディングス、株式会社東芝など、著名企業の事例が取り上げられています。これによって、多くの読者が実際に行われている有効な施策について学ぶことができます。
書籍の概要と価格
この書籍は268ページからなり、価格は3,520円(税込)で、2024年10月8日からの発売が予定されています。著者はKPMGコンサルティングのパートナーである足立桂輔氏、アソシエイトパートナーの新堀光城氏、マネジャーの中川祐氏らで構成されています。
KPMGコンサルティングの役割
KPMGコンサルティングは、企業のビジネストランスフォーメーションやテクノロジー導入、リスク管理を支援する専門的なコンサルティングファームです。金融、製薬、製造業など様々な業界に対し、戦略策定からデジタル改革、リスクマネジメントまで幅広いサービスを提供しています。
この新書は、法務コンプライアンス部門の重要性が高まる中、役立つ情報が盛り込まれており、多くの企業にとって必読の一冊になることでしょう。