新築住宅の検査問題
2025-07-29 10:48:42

新築戸建ての完成検査で明らかになった問題点とは?

新築戸建ての購入を検討している皆さんに、重要なお知らせがあります。2024年に行われた調査によると、実に4軒に1軒(約25%)が未完成状態で完成検査を受けていることが判明しました。この調査は、個人向けの不動産コンサルティングを行っている「株式会社さくら事務所」が実施したもので、新築一戸建て住宅の完成検査1,156件が対象となっています。

完成検査とは、施主が新しい住まいを受け取る前に行う確認作業ですが、多くの物件で一部の工事が未完了のまま検査に臨んでいる現状は、購入者にとって大きな不安材料です。特に、外構(庭や駐車場)の工事が未完成なケースは珍しくなく、その認識が広がっているため、外構以外の部分でも不具合が多発する状況が見受けられます。調査では、外構工事が未完成の物件では平均約15箇所の不具合が指摘される一方、複数箇所が未完成の場合はその数が約25箇所にまで増加することが示されています。これは約1.6倍の増加率であり、施工不良や不備が多岐にわたる可能性を示唆しています。

完成検査の本来の目的は、その状態での引渡しが可能かどうかを判断することです。しかし、形式的な検査を行い、建築会社との目的共有が不十分な場合、引き渡し後に不具合に気付くケースが増え、トラブルに繋がることが多いのです。

また、2024年は法改正による確認申請の混乱が影響し、着工の遅れが目立つ年でもあります。この傾向は、特に8月以降に増加すると予想されており、年度末や半期末には「突貫検査」と呼ばれる迅速な検査が行われるリスクも高まります。引渡日の調整ができない場合、着工遅れから工期が圧縮され、施工品質の低下が懸念されています。

トラブルを未然に防ぐためには、以下の3つのポイントを押さえましょう。

1. 余裕あるスケジュール設定
万が一の遅延に備えて、引き渡し日を後ろ倒しできるよう計画を立てましょう。完成検査から引き渡しまでの期間は、少なくとも1~2週間は確保しておくことが理想です。

2. 検査前の完成確認
完成検査日が来る前に、契約物件について全ての工事が完了しているか確認する必要があります。漏れがないよう、入念にチェックしておきましょう。

3. ホームインスペクションの活用
第三者による専門家の客観的なチェックを受けることで、見落としや施工品質の低下を防ぐことが可能です。引き渡し後でもホームインスペクションを利用することで、補修交渉がスムーズに行えるでしょう。

新築一戸建ての購入を目指す人々にとって、これらのポイントを踏まえた準備と確認が非常に重要です。夢のマイホームを手に入れるためには、細心の注意が必要です。


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会社情報

会社名
株式会社さくら事務所
住所
東京都渋谷区桜丘町29-24 桜丘リージェンシー101
電話番号
03-6455-0011

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