森と海の恵みを守る！焼尻島サステナブル漁業プロジェクトの挑戦

焼尻島のサステナブル漁業プロジェクトが始動

株式会社UMITO Partnersと北海道北るもい漁業協同組合焼尻支所は、2025年4月に新たな漁業プロジェクト「焼尻UNI-MOBAサステナブル漁業プロジェクト」を発足しました。このプロジェクトは、ウニの品質向上を図るために、藻場の保全や再生に取り組むもので、焼尻島の自然環境を守りながら漁業の持続可能性を高めることを目的としています。

プロジェクト発足の背景

焼尻島は、羽幌町の北西部に位置する小さな離島で、国定公園に指定されている豊かな自然に恵まれています。ウニ漁が島の基幹産業であり、約20人の漁業者が従事しています。しかしここ数年、気候変動や人為的な影響により、ウニの餌場となる藻場が衰退しており、ウニの品質や漁業収入に直接的な影響を与えています。そのため、UMITO Partnersと焼尻支所は、藻場を保全・再生し、ウニの成長を促す取り組みを始めることを決意しました。

プロジェクトの内容

このプロジェクトでは、以下のような具体的な活動を行います：
1. 藻場の保全と再生: ウニの品質向上のため、藻場を守ることが最も重要です。
2. 科学的データ収集: 環境DNAを活用して生態系の状況を把握し、データに基づいた対策を講じます。
3. ブルーファイナンスの導入: ブルーカーボンクレジットなどを活用して、環境保全活動の資金確保を目指します。
4. PR活動: 地域内外に向けて、プロジェクトの進捗や成果を広報し、情報発信を行います。

UMITO Partnersは、海洋分野の専門家としてプロジェクト全体の設計や進行を担当し、焼尻支所は地域の主体として活動を実行します。これにより、地域の漁業者に新たな収入源を提供しながら、生態系への良い影響をもたらすことを目指しています。

今後の展望

今後は、藻場保全活動によるCO₂固定を「Jブルークレジット®」として経済化し、環境価値を創出することで、漁業者への新たな収益源を生み出します。また、焼尻島で獲れるウニをサステナブルな食材としてブランディングし、環境に優しい漁業の重要性を広く認識してもらうための取り組みを行います。

特に、焼尻島の漁業者が生産するウニが市場で高く評価されるようになることで、持続可能な漁業のモデルを構築し、地域の経済活性化に繋げていく流れを作っていきたいと考えています。

支援企業の募集

この取り組みでは、企業からの技術支援や協賛などのパートナーシップを求めています。興味のある企業はぜひお声がけください。

最後に

「UMITOは現場の漁業者と共に持続可能な漁業モデルを創り出し、社会に認識される循環を構築していきたいと考えています。」と、代表取締役の村上春二氏は言います。
また、「焼尻島のニーズに応じた藻場再生に全力を尽くします。」と、焼尻支所代表理事の斉藤尚弥氏も力を込めています。これからの焼尻島から目が離せません。