阪急電鉄2300系座席指定サービス "PRiVACE" 用車両がグッドデザイン賞を受賞
2024年度のグッドデザイン賞が発表され、阪急電鉄株式会社と株式会社日立製作所が協力して開発した2300系の座席指定サービス『PRiVACE』(プライベース)用車両がその栄誉を手にしました。この受賞は、同車両が持つ独自の魅力や機能性、デザイン性を証明するものです。
心地よい移動時間の実現
『PRiVACE』のコンセプトは、「日常の“移動時間”を、プライベートな空間で過ごす“自分時間”へ」となっています。この理念に基づき、阪急電鉄2300系の設計と製作では、細部にまで気を配りながら、乗客にとって特別な移動体験を提供することを目指しました。これにより、快適性やプライバシーが兼ね備わった上質な空間が実現しています。
車両デザインのこだわり
この車両では、外装に阪急電鉄の象徴とも言えるマルーンカラーやアイボリー色、さらにシルバーの窓枠を基にしつつ、ゴールドのラインを加えることで、特別感を強調しています。内装についても、阪急の伝統を踏襲しながら、より高級感を演出すべくデザインが施されています。特にゴールデンオリーブ色の座席生地や木目調の素材が使われており、ゆったりとした座席配置が乗客にくつろぎを提供します。
座席のデザインにも工夫が凝らされており、頭部の形状や大きなパーテーションによって、周囲の視線を気にせず、自分だけのプライベート感を享受できるような工夫がされています。1列ごとに設けられた窓によって、外の景色も楽しめるよう配慮されています。これらのデザインは、プライバシーを確保しつつも快適さを追求した結果です。
受賞理由とサービスの概要
阪急電鉄と日立製作所の取り組みが評価されたポイントは、上質感を高めたデザインだけではなく、快適性とプライベート感の両立に成功したことです。これにより、移動が単なる移動時間ではなく、心地よいひとときとして感じられるようになっています。
2024年7月21日に運行が開始されるこの2300系座席指定サービス『PRiVACE』は、京都本線の大阪梅田駅から京都河原町駅間での利用が可能です。座席数は40席で、予約は専用のWEBサイト(
PRiVACE公式サイト)から行うことができ、空席があれば、車内で座席指定券を購入することも可能です。これにより、移動時のプライベートな空間が確保され、より一層の満足感を得ることができます。
グッドデザイン賞とは
また、グッドデザイン賞は1957年に設立され、日本を代表するデザイン評価制度です。多くの企業や団体が参加し、国内外の多様なデザインを評価することで、暮らしの質の向上を図ることを目的としています。受賞することで特に優れたデザインが認められ、社会問題解決への貢献をも視野に入れています。受賞のシンボルである「Gマーク」は、そのデザインの質を象徴するものとして、多くの人々に親しまれています。
これからの展望
阪急電鉄株式会社と日立製作所は、今後もより良いサービスと車両提供に向けて尽力していく所存です。今回の受賞によって、さらに多くの乗客に快適で特別な移動体験を届けていくことでしょう。