HRBPの進化とファシリテーションの重要性についての講演
先日開催された「HRカンファレンス2025-秋-」で、株式会社HR andの代表取締役、神吉徹二氏が特別講演を行いました。この講演では、HRBP(Human Resources Business Partner)が戦略的な役割を果たすために必要なスキルセットと、特に「ファシリテーション」の重要性について伝えました。
講演の中心となったテーマは、「HRBPが戦略パートナーへ進化する勘所」と題され、デイビッド・ウルリッチ氏が提唱するHRの4つの役割(戦略パートナー、変革エージェント、管理エキスパート、従業員チャンピオン)に焦点を当てました。
アンケート結果の概要
オンラインで開催されたこの講演には、戦略パートナーとしての進化を目指すHRBPの方々が多く参加しました。講演終了後に実施したアンケートからは、HRBPの現状や課題が浮き彫りになりました。
調査概況
- - 調査対象: 講演参加者
- - 調査日: 2025年11月27日
- - 調査機関: 自社調査
Q1: 自社のHR機能における戦略パートナー/変革エージェント機能の実践状況
- - かなり実践できている: 0.0%
- - ある程度は実践できている: 9.7%
- - どちらともいえない: 25.8%
- - ほとんど実践できていない: 64.5%
Q2: HRBPにファシリテーション能力が必要か
- - 絶対に必要: 35.5%
- - 必要: 38.7%
- - まあ必要: 16.1%
- - 不明: 9.7%
Q3: 講演の満足度
- - 満足: 45.0%
- - ほぼ満足: 50.0%
- - 普通: 5.0%
- - 不満: 0.0%
講演から見えた洞察
講演テーマが示す通り、参加者たちは従来の人事制度から一歩進んだHRBPを目指していましたが、アンケート結果は現実の厳しさを物語っています。「戦略パートナー」「変革エージェント」機能を実践できていると回答した人はわずか9.7%で、64.5%がほとんど実践できていないと回答しました。これは、多くの企業がHRBPの役割を果たすためのスキルや体制に課題を抱えていることを示しています。
特に、従業員数1,000人以上の大企業にもかかわらず、HRBPが経営層と連携して組織変革をリードするための仕組みが整っていないことも明らかになりました。実際、ファシリテーションスキルの必要性を感じている参加者が74.2%に達する一方、その具体的な効果を理解していない方も多かったことがアンケートから伺えました。
ファシリテーションスキルの重要性
HRBPがファシリテーションスキルを必要とする理由は明確です。企業の課題を可視化し、それを解決するための道筋を作るスキルは、戦略パートナーや変革エージェントとして成功するために不可欠です。実際に講演の満足度は95%という高評価で、多くの参加者がHRBPの役割について深く理解したことがうかがえました。
神吉徹二氏のコメント
最後に神吉氏は、今回の講演を振り返り、「このような機会をいただけたことに感謝し、今後もファシリテーションや組織開発を通じて企業の支援を行いたい」と述べました。今後のHRBPの進化に向けた期待が高まる中、企業文化の改革が求められています。
会社紹介: 株式会社HR and
株式会社HR andは、ファシリテーション型HRBPサービスを提供する企業であり、「合意形成の質は、実行の質」の理念のもと、企業の経営者と人事部門のリーダーに向けたソリューションを展開しています。興味のある方は、ぜひ公式ホームページやSNSで情報をチェックしてください。