航空の世界を知る貴重な機会
2023年8月28日、福岡県筑紫野市に位置するリンデンホールスクールの生徒たちが、鹿児島県霧島市の第一工科大学・航空工学部で開催されたパイロット1日体験講座に参加しました。この講座は、航空業界に対する生徒たちの興味を深め、将来の職業選択に役立つ体験を提供することを目的としています。
開講の背景
航空業界は国際的に広がりを見せており、多様な人材を求めています。リンデンホールスクールでは、生徒が自らの将来に対する主体的なビジョンを描けるよう、実社会との接点を重視しています。そこで、第一工科大学の協力のもと、航空分野への理解を深める一日講座が企画されました。生徒には、専門的な知識や技術に触れる貴重な機会が与えられ、さらなる学びのきっかけが生まれました。
第一工科大学・航空工学部の特徴
第一工科大学は、「ものづくり」「AI・データサイエンス」「航空工学」といった理工系の分野を幅広く学べる、鹿児島県唯一の私立理系大学です。特に航空工学部は、エアラインパイロットや航空技術者を目指す学生に特化したプログラムとして、高度な専門教育と実習環境を充実させています。
航空工学部には、「航空パイロット」専攻と「航空エンジニアリング」専攻があり、それぞれのコースで必要な技術と知識をじっくりと学ぶことができます。在学中から航空会社との連携による教育プログラムに参加し、本物の現場での実習が可能です。これにより、卒業生は多くの航空関連業界で活躍しています。
一日講座の流れ
この一日講座は、以下のようなプログラムで構成されました。
1. 座学
生徒たちは、元大手航空会社の機長を経験した教授から、飛行機がなぜ飛ぶのか、航空業界のさまざまな職業についての講義を受けました。この学びの時間は、航空への理解を深める大切な一歩となりました。
2. 風洞実験見学
次に、風洞実験室で空気の流れや力のかかり方を観察し、飛行機の翼の模型を使ってその動作を体感しました。白い煙が描く空気の流れから、飛行機が飛ぶ仕組みを学びました。
3. FTD(Flight Training Device)操縦体験
最後に、フライトシュミレーターでの操縦体験が行われました。生徒たちは、リアルなコックピットの操作を通じて、実際の操縦に近い体験を味わいました。その操作の難しさを実感し、パイロットとして求められるスキルを考える機会となりました。
参加した生徒の声
参加した生徒たちからは、飛行機に対する興味がより一層深まったという声が寄せられました。「以前は航空機を作る方に興味があったが、今は飛ばすパイロットになりたい。」と語った中学2年生は、計算力の必要性についても気づきを得た様子です。また、高校2年生の生徒は「責任感が大切だと感じた」とし、英語力の向上に向けて努力する意欲を示しました。
航空工学部長・島藤教授のメッセージ
航空工学部の島藤教授は、「航空業界の仕事は未来に向けて進化しており、多くの人の出会いとつながりを築くことができるやりがいのある仕事です。今回の体験を通じて、航空分野のプロフェッショナルを目指してほしい」と語ります。
リンデンホールスクールの教育方針
リンデンホールスクールは1956年に設立され、「個性の伸展による人生練磨」を教育の精神として掲げています。持続可能な社会に必要な能力を育むことを重視し、バイリンガルで国際的に通用する人材の育成に努めてきました。このような教育方針のもと、航空業界を目指す生徒たちが夢の実現に向けてステップを踏んでいく姿勢が見受けられます。
今後も、このような体験講座が増えることで、航空業界に関わる人材がさらに育っていくことを期待しています。