日立ハイテクが新しい卓上顕微鏡を発表
日立ハイテクは、自社の最新の卓上顕微鏡「Miniscope® TM4000PlusⅢ」と「Miniscope® TM4000Ⅲ」を、2023年8月22日よりグローバルに発売することを発表しました。これらの製品は、特に製造現場や教育の場において、そのユーザビリティを大幅に向上させることを目的としています。
新しい設計による利便性
「Miniscope®」は、電子顕微鏡の機能を小型化した製品で、卓上に設置できるという特長があります。この小型化により、研究開発や製造業の品質管理、さらには理科教育の現場に至るまで、幅広く利用されています。特に、複雑な観察手順を簡素化し、専門知識を持たないユーザーでも容易に利用できる点が評価されています。
自動化機能による効率性
新たに搭載された「TM4000PlusⅢ」では、試料観察の効率化を実現するために、観察手順の自動化機能があります。これにより、ステージの位置調整や倍率変更を手動で行う必要がなくなり、操作の煩雑さが解消されます。また、レシピ化された手順を1クリックで実行できるため、作業が迅速に行えます。この機能は、観察に関する技術の平準化にも寄与し、さまざまなユーザーのニーズに応えます。
メンテナンス支援機能
観察業務を安定して行うために、定期的な部品交換が必要なタングステンフィラメントの状態をモニターし、そのタイミングをタイムリーに知らせるシステムも搭載されています。この機能により、観察を中断することなく作業を進めやすくなります。
教育現場にも最適
「Miniscope®」は、教育の現場でも有効に活用されることが期待されています。新型顕微鏡は、簡易な前処理と高感度の反射電子探出器を装備し、必要な手順を簡略化しています。さらに、自動化支援機能はプログラミングの基礎を学ぶツールとしても活用できます。これにより、学生は「順次実行」や「条件分岐」といったプログラミングの基本概念を体験しながら学ぶことができます。
今後の展望
日立ハイテクは、新型の卓上顕微鏡「TM4000PlusⅢ」と「TM4000Ⅲ」が、2023年9月4日から6日まで幕張メッセで開催される「JASIS2024」にて展示される予定です。そこで実機を体験できる機会が提供されるため、興味を持つ方々は直接確認することができます。また、日立ハイテクは、「Miniscope®」の世界市場においての早期出荷目標台数6,000台を掲げ、製品を通じたモノづくりへの貢献を目指しています。
まとめ
「Miniscope®」シリーズは、高精度でありながら使いやすさを徹底追求した製品です。専門知識に依存せず、誰でも簡単に高品質な観察が可能となるため、今後のさまざまな現場での利用が楽しみです。製品の詳細については、公式ウェブサイトで確認できます。日立ハイテクは、これからもさらなる技術の向上を図り、社会課題の解決に貢献していきます。