主治医診断書の課題
2026-08-04 11:49:49

「復職可能」の主治医診断書の職場での受け止め方と課題

「復職可能」の主治医診断書の職場での受け止め方と課題



2026年7月、「第23回日本うつ病学会総会・第50回日本自殺予防学会総会」で、株式会社きしもと産業保健事務所の岸本雄代表が登壇し、主治医診断書の解釈やその職場での扱いについての重要なテーマに触れました。このシンポジウムの内容は、現在の労働環境におけるメンタルヘルス問題における知見を示すものであり、今後の対応策を考える上で貴重な情報となります。

診断書の重要性とギャップ



近年、メンタルヘルスに関する問題がクローズアップされており、特に「復職可能」の主治医診断書は、復職を希望する労働者と職場との間の重要なファクターになっています。診断書が提出されることで、労働者の状況を職場が理解しやすくなるものの、実際には多くのギャップが存在します。診断書に記載される内容は、しばしば解釈に関する曖昧さを伴い、これが当事者間の混乱や摩擦を引き起こす原因となっています。

これに対し、2028年からは小規模事業場にもストレスチェックが義務化されることが決まっており、実施に向けた準備が急務です。ストレスチェックを実施することで、労働者の健康管理が強化される一方で、配慮が必要とされた場合の対応をどう進めていくかが重要な課題として残ります。

診断書の解釈に関する三つの実務ポイント



岸本氏は診断書の解釈に関するズレを解消するために、以下の三つの実務ポイントを提示しました。

1. 勤務情報の整理と提供
主治医が復職に関する意見を示すためには、会社が復職後の具体的な業務や求める業務水準を主治医に的確に伝えることが不可欠です。これにより、主治医は適切な意見を形成することができます。

2. 配慮の重みの確認
診断書に記載されている配慮がどのような意味合いを持つのか、会社は明確に把握する必要があります。それが「就業制限」であるのか、「就業配慮」なのか、または本人の単なる「希望」であるのかを見極めなければ、適切な労務管理が難しくなります。

3. 情報共有の透明性
診断書に記載された情報が休職者に不利益をもたらさないよう注意が必要です。主治医と情報を連携する際には、その目的や範囲を本人にしっかりと説明し、同意を得た上で進めることが求められます。

まとめ



このように、診断書が職場でどのように理解され、活用されるかは非常に重要な論点です。企業は主治医との連携を強化し、診断書に基づく適切な対応を実現することが求められています。また、岸本氏は今後も中小企業におけるメンタルヘルス不調者対応に情熱を注ぎ、各種専門家と共に課題解決への取り組みを続けていく意向を示しています。

この問題は、労働者の健康を守るためだけでなく、組織全体の生産性にも大きく関わる事柄です。適切な制度と連携の確立が求められています。


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