大切な人とのお別れを後悔しないために
人生の最期を迎える瞬間は、誰にとっても避けられない事実です。しかし、本当に大切なのはその瞬間だけではなく、生きている間にどう向き合い、どのように過ごすかです。愛媛県松山市で長年にわたり在宅医療を提供してきた永井康徳医師が、3000人のお看取りを通じて得た知見をもとに、2025年6月13日に新刊『後悔しないお別れのために33の大切なこと』を刊行します。この書籍は、医療従事者だけでなく、一般の方々にも命や死について考えるきっかけを提供します。
永井医師の人生と理念
永井医師は、1998年に松山市で「たんぽぽクリニック」を設立し、以来、在宅医療に特化してきました。彼の仕事は、単に患者を治すことだけではなく、患者が最期まで「自分らしい生活」を送ることをサポートすることです。医療現場ではしばしば軽視されがちな「死」というテーマに真摯に向き合い、客観的な視点からではなく、患者の心情に寄り添ったアプローチを大切にしています。永井医師自身も40代で父親を亡くし、47歳のときに自らもがんと診断されるという衝撃的な経験を経て、患者としての視点を持つようになりました。
3000人の看取り経験
本書では、どのようにして患者やその家族に寄り添うことができるのか、また、看取りの場面での重要なポイントが詳しく解説されています。永井医師の経験から、多くの方が「さいごはおうちで」と願う理由、それに応えて在宅医療がどのように機能しているのかが描かれています。「本当に大切なのは、その人がどう最期を迎えたいか、どのように生きてきたかです。その選択を尊重し、サポートすることが私たち医療従事者の務めです」という永井医師の思いが詰まっています。
だれもが避けてきたテーマに真剣に向き合う
「日本では『死』について考えること自体が避けられがちです。しかし、死を意識することで、逆に毎日を大切に生きることができます。この書は、ただの医療書ではなく、命の大切さを再認識させてくれる一冊です」と永井医師は語ります。 彼の経験談やエピソードを通じて、読者が「後悔しないお別れ」を実現するための道筋が示されています。家族との関係の大切さや、最期の瞬間に向けて何を準備すべきかに焦点を当てています。
心の準備
本書には、患者さんやその家族の実際のエピソードも多数掲載されており、実生活に役立つ教えがふんだんに盛り込まれています。また、患者が安心して旅立つために医療者がどのように関わるべきかも具体的に解説されています。たんぽぽクリニックでの経験に基づく貴重なフィードバックが、命や死に対する理解を深める手助けとなります。
永井康徳の著作一覧
書名: 後悔しないお別れのために33の大切なこと
著者: 永井康徳
定価: 1870円(税込)
ページ数: 192ページ
発売日: 2025年6月13日
発行: 主婦の友社
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書名: 在宅医たんぽぽ先生物語さいごはおうちで
著者: 永井康徳、絵:ミューズワーク
定価: 1485円(税込)
発行日: 2021年7月1日
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死を通して命の大切さを再認識するためのこの一冊は、多くの人にとって心に響く内容になることでしょう。生きる力を再発見させてくれる、そんな貴重な機会を与えてくれる書籍です。