リンクメッド資金調達
2023-12-22 16:30:02
革新的ながん治療を目指すリンクメッドが6.8億円の資金調達を実施
リンクメッド株式会社がシリーズAで新たな資金を調達
放射性医薬品の開発に注力しているリンクメッド株式会社(以下、リンクメッド)は、このたび、シリーズAラウンドにおいて6.8億円の資金調達を実施しました。また、J-KISS型新株予約権を利用することで、最終的には総額9.3億円の調達が完了する見込みです。これにより、特に「見える」がん治療を実現するための基盤が整いつつあります。
投資家の多彩な顔ぶれ
リンクメッドの資金調達には、リード投資家としてDBJキャピタル株式会社をはじめ、岩渕薬品株式会社、ペプチドリーム株式会社、大正製薬株式会社、みずほキャピタル株式会社など、著名な企業が名を連ねています。さらに、大阪・関西万博活性化投資事業有限責任組合やグリーンコア株式会社、白鳥製薬株式会社も参画し、多様な投資家が集まりました。
NEDOとの連携でさらなる発展へ
今後の注目点として、リンクメッドは国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)による「ディープテック・スタートアップ支援基金」にも採択されています。この支援を受けることにより、64Cuを用いた放射性医薬品の国内での量産体制を強化する計画です。具体的には、サイクロトロンや製剤設備を備えた新しい製造工場の設立を通じて、安定した生産体制を構築します。
64Cu-ATSMの開発進行中
リンクメッドは、ペプチドリーム株式会社の子会社であるPDファーマ株式会社と協力し、「64Cu-ATSM」という悪性脳腫瘍向けの放射性医薬品の共同開発にも乗り出しています。この製品の有効性と安全性を確認するため、国内での検証的臨床試験も計画されています。64Cu-ATSMは、診断と治療を同時に行うことができる新たな治療法として期待されています。
業界の期待に応えて
リンクメッドの代表取締役社長、吉井幸恵氏は、大規模な資金調達の意義について、「革新的な『見える』がん治療をいち早く提供し、多くの患者を救う一歩を踏み出すことができる」と述べています。また、DBJキャピタルの新美正彦氏は、放射性同位元素64Cuを用いた創薬プラットフォームの将来性に期待を寄せています。
新しい医療の枠組み形成に向けて
リンクメッドは、千葉県千葉市を拠点に、量子科学技術研究開発機構(QST)の研究を基に設立された企業です。今後も放射性医薬品の開発を通じて、先端科学と医療の架け橋として社会に貢献し続ける方針です。これにより、日本国内のみならず、世界中の患者に恩恵をもたらす医薬品の進化が期待されます。
今回の資金調達は、リンクメッドにとってより広範な可能性を秘めており、今後の展開が目を離せないものとなるでしょう。これからも新たな発見や治療法の実現に向け、さまざまな取り組みが続くことが期待されています。
会社情報
- 会社名
-
リンクメッド株式会社
- 住所
- 千葉県千葉市稲毛区小仲台2丁目6-1京成稲毛ビル2階
- 電話番号
-
050-3196-1417