デンソー、PLM刷新へ
2020-12-09 10:30:01
デンソー、Aras Innovator採用でPLMプラットフォーム刷新へ~デジタル化による競争力強化目指す~
デンソー、Aras InnovatorでPLMプラットフォームを刷新
グローバルな自動車部品メーカーである株式会社デンソーが、製品ライフサイクル管理(PLM)システムの刷新に乗り出しました。老朽化した既存システムに代わり、Aras社の提供する「Aras Innovator」を採用することで、設計開発データのデジタル管理を強化し、自動車業界における競争力を維持・向上させる戦略です。
デンソーはこれまで、複数のオープン系システムを組み合わせた独自の技術部品表システムを構築・運用していました。しかし、システムの老朽化が課題となり、新たなシステムの導入が検討されました。複数の候補の中から、パッケージシステムでありながら自社の業務プロセスに柔軟に対応できるAras Innovatorが選ばれました。この決定により、デンソーの長年にわたるエンドツーエンドのシステムをAras Innovator上に統合・刷新することになります。
Aras Innovator選定の理由
デンソーがAras Innovatorを選定した背景には、いくつかの重要な要素があります。まず、豊富な標準アプリケーションによって開発期間の短縮が期待できる点です。既存システムからの移行をスムーズに行い、早期に効果を実感できる点が評価されました。
さらに、Aras Innovatorは、自社固有の業務プロセスに合わせて柔軟にカスタマイズできるアーキテクチャを採用しています。これは、デンソー独自の業務フローを維持しながらシステムを導入できることを意味し、業務効率の低下を防ぎます。
そして、容易なアップグレード性も大きなポイントでした。将来的なシステム拡張や技術革新への対応をスムーズに行えることで、長期的な運用コストを抑え、常に最新の技術を活用できる環境を構築できます。これらの要素が、Aras InnovatorをデンソーのPLMプラットフォームとして最適な選択肢と判断させたのです。
デジタル化による効果
Aras Innovatorの導入により、デンソーは設計部品表を中心とした設計情報のトレーサビリティ(追跡可能性)を確保します。製品開発におけるあらゆる段階での情報の一貫性を保ち、問題発生時の迅速な対応や原因究明を可能にします。
また、CADデータなどの設計情報を有効活用することで、業務効率の大幅な向上も期待できます。設計情報の共有・検索が容易になり、開発期間の短縮やコスト削減にも貢献します。これにより、デジタル製品情報を統合的に管理し、スピーディーな活用を促進する技術情報プラットフォームへと進化させることが可能になります。
Arasのデジタルスレッド
Arasのデジタルスレッドは、製品ライフサイクル全体を完全に追跡できます。製品の構想から設計、製造、品質保証、サービスに至るまで、製品とそのデジタル情報を一貫して追跡することで、情報に基づいた迅速かつ的確な意思決定を可能にします。
この情報の流れの改善は、コミュニケーションとコラボレーションの向上にもつながり、市場投入までの時間の短縮や、より高品質な製品開発に貢献します。
デンソーとArasの展望
デンソーは、Aras Innovatorの導入によって、組織全体で信頼できるデータに基づいた意思決定を行う体制を確立し、現在の競争力を維持するだけでなく、将来的なニーズにも対応できる基盤を構築します。Arasの柔軟でレジリエントなプラットフォームは、変化の激しい自動車業界において、デンソーの持続的な成長を支える重要な役割を果たすでしょう。
会社情報
- 会社名
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アラスジャパン合同会社
- 住所
- 東京都千代田区有楽町1-1-2東京ミッドタウン日比谷 日比谷三井タワー30階
- 電話番号
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03-5797-7920