RadioNano Therapeutics株式会社が資金調達を成功に収める
京都に本社を置く創薬ベンチャー、RadioNano Therapeutics株式会社がこの度、約1.5億円の資金を調達しました。この資金調達は、メディカル投資を専門とする京都キャピタルパートナーズ株式会社や、中信ベンチャーキャピタル株式会社、そしてSMBCベンチャーキャピタル株式会社などから提供され、第三者割当増資として実施されました。
この資金調達により、RadioNano Therapeuticsは、9月に行った資金調達と合わせて、合計約6億円のシリーズA資金調達を達成しました。これにより、同社が展開する中性子捕捉療法に基づく革新的ながん治療に向けた取り組みが加速します。
会社の背景と目指すもの
設立は2024年4月1日で、京都大学の小松直樹教授と鈴木実教授が開発した、高親水性含ホウ素無機ナノ粒子を使った新しい治療法の社会実装を目指しています。このナノ粒子を利用することで、がん治療の新しい選択肢が提示される可能性が高まっています。
同社のリードパイプラインであるRN-501は、特に注目されています。RN-501は、細胞に集積しやすく、安全性が高いがん治療薬としての開発が進められています。1粒子につき約500万個のホウ素同位体を含むこのナノ粒子は、がん組織への優れた集積力を持ち、臨床試験に向けた開発が期待されています。
ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)の魅力
ホウ素中性子捕捉療法、通称BNCTは、熱中性子とホウ素の核反応を利用してがん細胞を選択的に攻撃する新しい放射線治療法です。この治療法の優れた点は、被治療部位のがん細胞にのみ特異的に作用し、周囲の正常組織への損傷を最小限に抑えることができる点にあります。BNCTはその局所的な効果から、今後のがん治療の選択肢として大いに期待されています。
これからの展開
シリーズAの資金を活用し、RadioNano TherapeuticsはRN-501の臨床試験の開発を迅速に進めると同時に、今後のパイプライン拡充も図ります。がん治療に対する新たなアプローチが形になっていく中、世界中のがん患者と医療従事者からの注目が集まっています。
お問い合わせ
興味のある方は、RadioNano Therapeutics株式会社までご連絡ください。
この新しい治療法が実現することで、がん治療における選択肢が広がり、より良い未来への手助けとなることを願っています。