アグリ王とドゥビーアンドカンパニーの新たな挑戦
2025年7月、株式会社アグリ王(以下アグリ王)とドゥビーアンドカンパニーが協力し、全く新しい形の園芸ビジネスを展開します。この提携により、長年の課題であった「ベビーティアーズ」の安定供給とともに、土を使わない水耕花苗の量産を実現することに成功しました。
世界初の土を使わない栽培
ベビーティアーズ(学名:Soleirolia soleirolii)は地中海沿岸原産の多年草で、小さく可愛らしい葉っぱで人気を博しています。しかし、この植物の生育は高温多湿に弱く、供給が限られていたため、多くの場合、春先に僅かしか流通していませんでした。これに対するアグリ王のソリューションは、閉鎖型植物工場技術を用いて、湿度や光、養液成分などをコントロールすることによって、安定した生育環境を作り出すことでした。
新しい技術の導入により、アグリ王は世界で初めて、ベビーティアーズを土を使わずにシート状に育成し、商業化に成功しました。これにより、従来では難しかった屋内での利用や管理の簡便化、輸送のしやすさが実現します。
用途の広がり
今後、アグリ王が展開するベビーティアーズシートと水耕花苗は、家庭用ガーデニングから商業施設のインテリア装飾、さらにはフラワーアレンジメント業界まで広く活用される見込みです。また、ホテルや飲食店、イベント装飾など、法人需要への展開も視野に入れています。さらには、高付加価値植物資材として海外市場への進出も計画されています。
所在地の特性も考慮
新横浜を本拠地とするアグリ王は、さらに秋田県の株式会社スクールファーム河辺などと連携し、全国規模で生産体制を拡大する計画を立てています。こうした拠点の活用により、地域に根ざした施設が新たな雇用を生み、地域活性化に寄与することを目指しています。
業界の常識を覆す可能性
このプロジェクトは、単に新しい商品を提供するだけでなく、園芸の常識を覆す試みとして注目されています。土を使わないことで、清潔さや扱いやすさが格段に向上し、特に病気療養中の方々にとっても安心して触れられる植物の提供が可能になります。近年、園芸療法の効果が注目される中、アグリ王はこうしたニーズにも応える形で、より多様な顧客層へアプローチしています。
この新しい形のベビーティアーズは、一般消費者だけでなく、商業施設や医療、福祉施設など、利用する空間を問わず幅広いシーンでの使用が期待されています。アグリ王とドゥビーアンドカンパニーのコラボレーションが、植物業界に与える影響は計り知れません。
販売の展望
ベビーティアーズシートと水耕花苗は、今後、園芸店やホームセンターなどでの販売を予定しています。また、エンドユーザー向けには、オンラインショップを通じて直接購入できるチャンネルも用意される予定です。
結びに
アグリ王は今後も、テクノロジーと自然を融合し、より多くの人々にとって身近で利用しやすい植物文化の新たな価値を創造していくことでしょう。ベビーティアーズシートや水耕花苗が、あなたの日常にどう彩りを添えるのか、楽しみが広がります。