第67回グラミー賞に輝いた音響技術の裏側とShureの役割
2023年2月2日、カリフォルニア州のCrypto.comアリーナで開催された第67回グラミー賞授賞式は、ロサンゼルス地域の火災復興を支援する意味も込めて行われ、多くのアーティストと観客を魅了しました。この授賞式では、音響技術の重要性が再確認され、その中心にShureがありました。
ナビゲーターとしてのShureの影響
Shureは、40年以上にわたりグラミー賞を支えてきた、信頼性の高い音響機器のブランドです。オーディオプロデューサーのマイケル・アボット氏は、「Shureは私たちが望むクリアな音質を保証し、アーティストたちの最高のパフォーマンスを引き出すための不可欠な存在です」と述べています。その性能の背後には、最新の技術が活かされています。
卓越したワイヤレスシステム
授賞式の音響制作には、SHUREのAXT Digitalワイヤレスシステムが活躍しました。送信機や受信機を合計160台以上用いることで、様々なパフォーマンスを高品質な音響で届けることができました。また、プレミア授賞式でも目立った活躍を見せ、20チャンネル分のワイヤレスマイクロホンが使用されました。モニターエンジニアのダスティン・デルーナ氏は、AXT Digital PSMのRF伝送性能を讃え、「期待を上回る音質」と高評価を得ました。
Nexadyneの登場
授賞式では新しい技術のNexadyneマイクロホンが各パフォーマンスで使われました。特に、最優秀新人賞を受賞したChappell Roanは、Shureの新製品であるNexadyne 8/Sマイクロホンを使い、素晴らしいパフォーマンスを披露しました。彼女のモニターエンジニア、マルコム・ギル氏は、「ボーカルのヌケの良さがミックス作業をスムーズにします」と語り、その結果が多くのアーティストに感謝される場面が生まれました。
音響スタッフの努力
授賞式の裏側には、音響スタッフの精巧な連携がありました。RFコーディネーターのスティーブン・ヴォーン氏は、「AXT Digitalを使った周波数コード管理が非常に重要でした。このシステムのおかげで、広いアリーナをカバーするスムーズな通信が実現できました」と説明しました。
演者たちは、Shureのワイヤレスシステムを信頼し、自信を持ってパフォーマンスに臨みました。各アーティストが使用するマイクロホンは、その時々によって異なり、Bruno MarsやStevie Wonderなど、著名なアーティストたちがShureの製品を使用して役割を果たしました。
今後の展望
音楽産業の進化とともに、音響技術も日々成長しています。Shureの技術力は未来の音楽イベントにおいて、より一層重要な役割を果たすことでしょう。今後のイベントではさらに進化したWMAS技術を巡る期待も高まっていますが、これによりアーティストや観客にさらなる感動をもたらすことが期待されます。
Shureは音響業界でのリーダーとして、今後も最高のサウンド体験を提供し続けることでしょう。グラミー賞の舞台裏を支えたShureの技術は、音楽が持つ力を再確認させてくれました。音楽に対する情熱と技術力が結びつき、これからの音楽イベントに新たな彩りを加えていくことが期待されます。