Space BDがJAXAの輸送サービス事業者に選定
Space BD株式会社が、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)が行う新たな輸送プログラム、JAXA-SMASHの初回輸送事業者に選出されました。これにより、Space BDは超小型衛星「VERTECS」をH3ロケットで打ち上げることが決まりました。このニュースは、日本の宇宙産業における新たな展開を示しており、今後の期待が高まります。
JAXA-SMASHプログラムの目的
JAXA-SMASHは、大学や企業とJAXAが連携し、超小型衛星の革新技術を扱うミッションを有効に展開することを目指しています。このプログラムでは、民間の輸送サービスを活用して、宇宙産業への中小企業やスタートアップの参入を促進し、その結果、宇宙関連産業の成長を支援するという重要な役割を担っています。
Space BDの挑戦
今回、Space BDは複数のサービス提供者と競る中、初めての選定を勝ち取りました。これは、同社の過去の実績や事業者間でのコミュニケーション、また技術的な提案が高く評価された結果と言えるでしょう。Space BDは、2017年から宇宙ビジネスを展開し、特に国際宇宙ステーション(ISS)への衛星放出や、多様なロケットの相乗りサービスの実績があります。
超小型衛星「VERTECS」の概要
超小型衛星「VERTECS」は、九州工業大学が代表を務めるプロジェクトで、宇宙可視光背景放射観測を行うための衛星です。約6Uサイズ(10cm×20cm×30cm)のコンパクトな設計に小型望遠鏡が搭載され、天体形成史の解明に世界的に貢献することが期待されています。これはJAXA-SMASHのミッション公募を通じて選定されたもので、核となる研究開発の場を提供します。
スペースビジネスの新時代へ
Space BDは、この機会を通じてさらなる衛星打上げのチャンスを広げていく考えです。夫々のミッションにおいて成功を収めるため、エンジニアリング部門の支援とともにチーム全体で協力して取り組んで行く所存です。
特に、H3ロケットの試験機での実績を活かし、VERTECSのミッション成功へ向けて全力を尽くすとのこと。Space BDの取り組みは、日本の宇宙産業に新たな風を吹き込み、その将来を大きく変える可能性を秘めています。
まとめ
Space BDの立ち上げから現在までの成長過程は、宇宙ビジネスが持つ可能性を体現する姿です。今後、JAXA-SMASHプログラムを通じて、より多くの企業や大学が宇宙産業に取り組むことが期待されており、この動きが日本の宇宙ビジネスをさらに拡大する一助となるでしょう。これからの展開に注目が集まります。