タカラトミーの挑戦
2024-12-19 14:43:24

タカラトミーがすべての電子玩具にユニバーサルデザインを適用へ

タカラトミーが目指すユニバーサルデザイン



タカラトミーグループは2024年度より、すべての電子玩具に”小さな凸”と呼ばれるユニバーサルデザインを導入することを決定しました。この取り組みは視覚に障害のある人々が玩具をより操作しやすくなることを目的としています。具体的には、スイッチには凸点を設け、電源のONとOFFを触覚で分かりやすくし、電池カバーのネジ穴周囲に凸状のリングを配置するなど、操作性を高める工夫が施されます。

ユニバーサルデザインの拡大



これまでは共遊玩具に特化していた「小さな凸」の適用が、全ての電子玩具に広がることになります。この変更により、視覚障害を持つ子どもたちだけでなく、その親である視覚障害者も玩具をより安全に楽しめるようになるのです。逆に、形状や製造上の理由から適用できない製品に関しては、その理由を申請しなければ開発が進まない仕組みが導入されます。これにより、すべての玩具をより多くの人が操作しやすくする努力が促進されます。

国際展開にも期待



海外展開も視野に入れています。グループ会社であるTOMY Internationalでは、既にベビー向け製品に「小さな凸」を適用しており、今後カプセル玩具や鉄道模型などもこのデザインを採用します。特にカプセル玩具「ガチャ」や鉄道模型「TOMIX」は、視覚に障害のあるユーザーにも配慮された設計がなされる予定です。このように、タカラトミーは国内外でユニバーサルデザインを推進していく姿勢を見せています。

企業の社会的責任



タカラトミーは2024年で創業100周年を迎えることから、新中期サステナビリティ目標を掲げました。その一環として「ユニバーサルデザイン・DEI視点に配慮したおもちゃ、アソビの創出」を宣言し、玩具が人々をつなぐ道具であることを重視した取り組みを続けていく考えです。様々な背景や障害を持つ人々が共に楽しめるおもちゃの開発を目指し、社会全体での共生を実現するための努力を惜しまない姿勢が伺えます。

専門家の意見



慶應義塾大学の中野泰志教授は、配慮の提供が義務化される中で企業の事前的な改善措置の重要性について語っています。タカラトミーのユニバーサルデザインへの取り組みは、視覚障害を持つ人々にとって大きな助けとなるでしょう。誰もが楽しめるおもちゃづくりを進めることは、玩具業界全体にとってもプラスの影響を与えると考えられています。

タカラトミーの「小さな凸」は、玩具業界での新たなスタンダードになる可能性を秘めており、この取り組みがどのように発展していくのか、今後の展開に注目が集まります。


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