地域に根ざしたこども食堂の登場
福岡市の「元気堂」は、就労継続支援A型事業所が運営する飲食店として新たに「こども食堂」を開設しました。この取り組みは、地域に住む子どもたちやその保護者に対し、安心して食事を楽しめる場を提供することを目的としています。
こども食堂とは?
こども食堂は、地域のコミュニティを育むための場であり、食事を通じて子どもたちの健全な成長を支援する取り組みです。特に『子どもの貧困対策』として注目されがちですが、その役割はそれだけにとどまりません。ここでは地域の子どもが他の世代と交流し、安全に過ごせる居場所を提供することが大きな目的となります。
秋宵に根差した食堂の背景
元気堂は、このこども食堂の設立を通じて「地域貢献」の一環を担っています。地域住民の多様性を尊重しながら、様々な価値観の共有を促す場とすることで、地域づくりにも貢献したいと考えています。これにより、地域全体で子どもたちを見守る意識が育まれることを望んでいます。
持続可能な運営の工夫
こども食堂の運営には、通常、場所代や食材費、人件費などが必要です。これらの費用を確保するのが難しく、多くのこども食堂では運営が困難になるケースが少なくありません。しかし、元気堂では、就労継続支援A型事業所としての特性を活かし、場所を確保。また、一部の食材はフードバンクから無償で提供されています。
フードバンクから提供される食品は、包装の破損や過剰在庫などの理由で、流通に出せない食品ですが、安全に消費できるものです。こうした取り組みを通じて、食品ロスの問題にも寄与していく考えです。
さらに、人件費については自社のスタッフから協力を募り、将来的には地域住民や学生ボランティアも参加できるように呼びかけていく予定です。このように、課題を解決しながらも持続可能な運営を目指しています。
今後の展望
このこども食堂は、子どもたちの食事や居場所を提供するだけでなく、地域の交流拠点としても機能していくことを重視しています。スタッフと地域住民が協力し、食事だけでなく学習や遊びの場も提供することで、子どもたちの成長を支援します。
運営は2021年6月12日から始まり、毎月第二土曜日に開催されます。これからの運営によって、集まる方々のニーズや課題に耳を傾け、必要な回数や内容を調整しながら進めていく方針です。
設施概要と開催情報
- - 日時: 毎月第2土曜日 11時〜14時(8月は第2水曜日)
- - 場所: 元気堂 空港店(〒812-0002 福岡市博多区空港前4丁目1-25)
- - 料金: 高校生以下は無料、18歳以上は300円
- - 提供メニュー: カレー、からあげ、ちゃんぽんなど、毎回異なるメニューが楽しめます。
こども食堂の利用方法
利用を希望する方は、指定された日時に元気堂へ直接ご来店ください。通常営業メニューは行わず、特別にこども食堂を利用する方のみが対象となります。来店回数に応じたスタンプカードも用意されており、10回利用で特典を提供します。
地域の皆さまが気軽に立ち寄れる場所、そして子どもたちが安心して過ごせる居場所として、このこども食堂が成長していくことを期待しています。