多言語対応のボイスフィッシング訓練プログラム
2025年11月、東京都千代田区に本社を構えるFortis Intelligence Advisory株式会社が、電話を利用したボイスフィッシング攻撃に備えるための実践的な訓練プログラム「Fortis Vishing Training」(通称FVT)を発表しました。このプログラムは、従来の日本語だけでなく、英語、韓国語、中国語、フランス語にまで対応した多言語版を新たに導入することになりました。
多言語対応の必要性
近年、ビジネスのグローバル化が進展し、海外拠点を持つ企業では多言語での電話応対が必須となっています。一方で、ボイスフィッシング攻撃も多言語化しているため、これまでのメールによる研修だけでは十分な防御が難しくなっています。特に、生成AIを利用した音声クローニング技術の進歩により、実在の人物になりすます新たな手口も報告されています。
こうした状況に対応するため、Fortisは各言語特有の文化やコミュニケーションスタイルを反映した訓練オペレーションの整備を進めてきました。
多言語訓練の特徴
1.
シナリオの設計
- 単なる翻訳ではなく、各言語における自然な会話パターンを再現し、心理的な誘導も考慮した設計が行われています。
2.
統一基準
- 本社と海外拠点間での統一された訓練基準を導入し、異なる地域を横断するプログラム設計が可能です。
3.
安全性と安心感
- 訓練を担当するのは全てFortisが認定したオペレーターです。対象者の傾向を分析し、部門単位での改善提案も行います。
対象となる企業
このプログラムは、海外拠点を有する企業や多言語対応の必要があるコールセンター、外国籍スタッフを含む企業を対象としています。特に、企業のセキュリティ対策が求められる中で、ボイスフィッシングの脅威に立ち向かうための強力な手助けとなるでしょう。
Fortis Vishing Trainingの内容
FVTは、ボイスフィッシング攻撃に対抗するために、社員が安全に実践的な体験を通じてスキルを高めるプログラムです。リアルタイムでの通信を通じて、相手の感情を理解しながらやり取りを行うことができるため、AIでは再現できない部分があり、非常に重要です。プログラムの特徴として、何の目的で学ぶべきかをクライアントとともにじっくりと設計する点が挙げられます。
また、もともと持っている情報を漏洩させる訓練ではなく、教育的な観点からアプローチすることが強調されています。訓練後には必ず精神的フォローを行うことで、安全性と倫理性も重視されています。
Fortis Intelligence Advisory株式会社について
Fortis Intelligence Advisoryは、経済安全保障や技術流出防止、加えて物理とサイバーセキュリティの統合リスクコンサルティングを専門とする独立系のセキュリティファームです。「Fortis Vishing Training」は、国内では初めての電話によるボイスフィッシング模擬攻撃を実現し、組織的な防御の文化を育むことを目的としています。公式サイトは
こちらです。
お問い合わせ
本件に関する詳細な情報は、以下の連絡先までご連絡ください。
多言語に対応したこの新たな訓練プログラムが、企業のリスクマネジメントを一層強化することが期待されます。