花王、ヘアカラー後のダメージメカニズムを解明
花王株式会社のヘアビューティ研究所は、ヘアカラー施術後に感じる髪のパサつきやうねりの原因を探ってきました。この度、毛髪内部で進行するタンパク質構造の変化が、髪のダメージに関与していることを世界で初めて明らかにし、新たな技術の構築に成功しました。これは、特に黒髪において顕著な現象であり、メラニンが重要な役割を果たしている可能性があります。
ヘアカラーとダメージの関係
ヘアカラーは、ファッションや個性の表現手段として非常に人気ですが、その一方で施術後のダメージが気になる方も多いのが現状です。多くの研究は、施術中に髪に与える影響に焦点を当てていますが、実際にはカラー施術後の数日から1週間でダメージを感じることが多いのです。そこで花王は、ヘアカラー後の毛髪内部の変化を調査することに焦点を当てました。
研究の過程
研究チームは、黒髪の毛束を用いて、一般的なヘアカラー剤で染毛した後に、ヘアカラー直後と7日後の状態を観察しました。その結果、7日後には毛髪内部でSS結合の切断が観察され、ダメージが進行していることが確認されました。一方で、白髪の毛束ではこのような断裂は見られなかったため、メラニンがこの過程に関与している可能性が示唆されました。
ダメージを抑える技術の開発
花王は、SS結合の切断に関与するラジカルに着目し、その生成を抑える成分を特定しました。特に、ソルビトール水溶液とトコフェロール水溶液がラジカルの生成を抑制することが確認され、これを応用した新技術「ヘアリンクプロテクション技術」を開発しました。この技術を用いることで、ヘアカラー後の髪のダメージが抑えられることが期待されています。
実際の効果
実際の施術で、3名の黒髪女性に対して、ソルビトールとトコフェロールを配合した製剤を使用した結果、パサつきやうねりが抑えられ、髪の色味も美しく保たれることが確認されました。この成果は、花王が継続して取り組んできたヘアケア研究の成果でもあります。
今後の展望
花王は、ヘアカラー施術後の髪の内部状態に素早く対応できる新技術を開発することで、より美しい髪を保つためのさらなる研究を続けていく方針です。100年以上の歴史を持つ花王の努力が、今後も多くの方々に喜ばれるヘアケア技術をもたらすでしょう。