2025年全世界でのデータ移転を進化させるCBPRシステム運用開始

グローバルCBPRシステムの正式運用開始

2025年6月2日、一般財団法人日本情報経済社会推進協会（JIPDEC）が、グローバル越境プライバシールール（CBPR）が策定されたシステムの正式な運用開始を発表しました。これに伴い、JIPDECは日本での認証機関としてグローバルCBPR認証の申請受付を本日より開始しています。

グローバルCBPRとは何か

グローバルCBPRシステムは、世界中の国や地域（日本、米国、メキシコ、カナダ、シンガポール、韓国、オーストラリア、台湾、フィリピンなど）が参加し、各国の企業が個人データを取り扱う際に求められる基準を相互に認証するための制度です。このシステムは、参加国間での個人データの円滑かつ安全な流通を促進することを目的としています。

認証機関は各国において登録され、企業が申請を行うことでデータ取り扱いについて審査を受けることが可能になります。また、グローバルCBPRでは共通の認証マークを使用し、これにより認証を受けた企業は「適正な越境データ移転を行う企業」としての信用を確立できます。

順調に進む越境データ流通

グローバルCBPRシステムの導入により、日本企業を含む多くの企業が、海外とのデータ流通がさらなる拡大を見込めるようになります。JIPDECでは、グローバルCBPR認証の取得に関する相談も受け付けており、企業がスムーズに認証を取得できるようサポートしていきます。

過去の経緯

本制度の基盤は、2022年4月21日に発表されたAPEC CBPR参加エコノミーの連名によるもので、個人データの安全な越境移転を推進するために設立されたフォーラムに起源があります。その後、フォーラムでは認証システムの構築や参加国の拡大に向けた意見交換が行われ、2025年6月2日に運用が開始される段階に至りました。

JIPDECは、CBPRのアカウンタビリティ・エージェント（AA）として、個人データ流通の健全な発展に向けた取り組みを続けていく方針です。これにより、企業や個人の信頼性を高め、安全かつ効率的なデータ流通が実現されることが期待されています。

まとめ

新たに始まったグローバルCBPRシステムは、越境個人データ流通の未来を変える可能性を秘めています。企業はこの機会を活用し、グローバルなデータ環境に適した取り組みを進めていくことが重要です。今後、JIPDECを通じた情報提供や支援が拡充されていくことを期待し、各企業は果敢に新しい制度を活用していく姿勢が求められます。

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