新刊『ε-δ論法と数学の基礎』の概要
2024年11月1日に発売される新著『ε-δ論法と数学の基礎-『原論』の時代から20世紀まで-』は、大学数学を学ぶ全ての学生と愛好者にとって、重要な一冊となることを目指しています。この本は、理工学分野の専門書を数多く手がける
株式会社近代科学社から発刊され、著者の
宮島静雄氏は数学界の著名な研究者です。
書誌情報
- - シリーズ名: 大学数学スポットライト・シリーズ 第11巻
- - 書名: ε-δ論法と数学の基礎−『原論』の時代から20世紀まで−
- - 著者: 宮島 静雄
- - 仕様: A5判・並製・320頁
- - 本体価格: 3,500円(税込3,850円)
- - ISBN: 978-4-7649-0715-7C3341
- - 詳細URL: こちらをクリック
ε-δ論法の重要性とその困難さ
ε-δ論法は解析学を学ぶ上で必須の概念ですが、高校数学と大学数学の接点が不明確なため、習得に時間がかかることがしばしばです。本書では、なぜε-δ論法が理解しづらいのかについて考察し、見方を変えることで直感的に理解できる道を示しています。特に重要なのは、ε-δ論法を使いこなすための背景知識やその歴史的な文脈です。
著者・宮島静雄の経歴
宮島氏は1971年に東京大学を卒業後、1977年に同大学院理学系研究科を修了しています。その後、東京理科大学で講師、その後教授として勤め、2018年には名誉教授の称号を授与されました。過去に発表した多くの著書でも数学の基礎的な概念を解説してきた実績があります。
目次のハイライト
本書には、ε-δ論法を取り巻くさまざまなトピックスが含まれています。例えば、
- - 第一章ではε-δ論法の必要性やその論理形式について解説。
- - 第二章ではギリシャ数学からコーシー、ワイエルシュトラスまでの歴史的な流れを追跡。
- - 第三章は実数や連続性の扱いについて詳しく述べ、実際の数学へとつなげていきます。
理論と実践の融合
このように、本書は理論を深く掘り下げるだけではなく、実際の数学における活用法についても詳述しています。特に、極限や微分に関する具体的な解説が含まれており、読者が理解を深めるのに役立つでしょう。また、選択公理や集合論の観点からも新たな視点を提供します。
まとめ
『ε-δ論法と数学の基礎』は、大学数学を学ぶ際に直面する困難に光を当て、理解を助ける内容が盛り込まれています。数学に興味がある方や学びを深めたい方にとっては、必読の書となるでしょう。この本を手に取ることで、難解に感じる数学の世界に、新たな視点を提供してくれることでしょう。