尼崎で広がるあまやさい地産地消推進、地域経済の活性化を目指す

尼崎市の新たな取り組み

兵庫県の尼崎市では、地元の特産品である「あまやさい」を中心にした新しい取り組みが進められています。その名も、「あまやさい地産地消推進店」制度。これは、あまやさいを使用した料理や加工品を提供する店舗を認定し、さらなる普及を図るものです。2023年度からは、この取り組みをより強化し、新たな事業が開始されます。

尼崎の都市農業の特徴

尼崎市内には、約80ヘクタールの農地が存在し、これは市域の約2％を占めています。この農地は住宅地の合間に点在しており、生産者が消費者と近い距離で新鮮な野菜を供給できるという特徴があります。このような都市農業の環境は、生産者にとっても消費者にとっても大きな魅力となっています。生産者の努力と、消費者が新鮮な「あまやさい」を楽しむことで、地域全体が活性化しています。

あまやさいの魅力を引き出す新たな事業

2023年度から、尼崎市は飲食店や農家のニーズに応じた新しい取り組みを始めます。「あまやさいを安定的に仕入れたい」「あまやさいを使った料理を作りたい」といった飲食店の声に応え、さらには生産者側の運搬コストを軽減するための補助金制度を設けます。この制度では、「あまやさい地産地消推進店」として登録された店舗への運搬に関して、農業者に1回あたり1,250円、市場関係者には500円の補助を行う予定です。

この新制度を通じて、飲食店と農家の間でのマッチングが促され、あまやさいの取引が活性化されることを目指します。また、店舗の登録を促進し、地域の直売市場にもつながるインセンティブを提供することで、地域経済の循環も期待されています。

PR強化と今後の展望

さらに、尼崎市では「あまやさい地産地消推進店」の認知度アップを図るため、PR活動も強化します。これまで以上にプロモーション用のグッズを配布し、登録証の交付を行うことで、地域のブランド価値を向上させます。飲食店との連携を深めながら、あまやさいの知名度を高めると共に、消費の拡大を図る取り組みを進めます。